巨人・岡本和真は代表初選出(C)KYODO NEWS IMAGES

◆ 明暗を分けた岡本和真と阿部慎之助

 巨人の4年目・岡本和真が首脳陣へ猛アピールを続けている。

 3月18日、ロッテとのオープン戦の5回だった。四球のマギーを一塁に置いた場面で、土肥星也が投じた内角高めのストレートを振り切る。豪快に引っ張り上げた打球は、レフトスタンド上段に突き刺さるオープン戦第4号同点2ランとなった。

 さらに、逆転を許して迎えた9回ニ死満塁の場面では、守備範囲の広い中堅手・岡田幸文のグラブをかすめて左中間を破る走者一掃の逆転二塁打をマーク。屈指のリリーバー・内竜也から勝負を決める一打を放ち、この日は計5打点の活躍。レギュラー奪取に向けてこの上ないアピールをしてみせた。

 対照的だったのは、岡本とレギュラーの座を争うとされる阿部慎之助。3月3日・ヤクルトとのオープン戦で本塁打を放って以来、ノーヒットが続いているベテランのバットからはこの日も快音が響くことはなかった。5回には阿部が平凡な中飛に倒れた直後に岡本の2ランが飛び出したこともあり、ふたりにとっては明暗を分けるゲームであった。

◆ ベテランにとってのオープン戦は調整の場

 阿部のオープン戦成績は10試合で打率.048、1本塁打、1打点。一方、岡本は13試合で打率.298、4本塁打、13打点。本塁打はオープン戦2位タイ、打点では堂々単独のトップに立った。ファンの間では、ふたりのレギュラー争いはすでに決着がついたともささやかれる。

 しかし、昨季も阿部のオープン戦成績は決して良かったわけではない。15試合で打率.182。1本塁打、5打点というのがそれだ。しかし、いざシーズンが始まると一変。開幕6試合でいきなり4本塁打を放ち、12打点を荒稼ぎしてみせた。

 阿部ら実績あるベテランにとって、オープン戦はアピールの場ではない。あくまで調整の場だ。シーズンに入れば、持てる力を必ず発揮する。年齢による衰えや怪我の影響により、かつてのようにシーズンを通して安定した活躍を見せることはできないかもしれないが、まだまだ頼りになる存在であることは間違いない。

 一方、岡本にとってのオープン戦は紛れもなくアピールの場。しっかりと結果を残してきたことで、まずは昨季に続いての開幕一軍メンバー入りは間違いないだろう。しかし、それは阿部ら先輩たちとの勝負の場にようやく立てたというだけのこと。本番は、まさにこれからだ。

 昨季限りで無念の退団となった村田修一の背番号「25」を受け継ぎ迎えた新たなシーズン。今後は公式戦の結果で阿部や村田と比較されていくこととなる。岡本の“本当の勝負”がまもなくはじまる。

文=清家茂樹(せいけ・しげき)

【清家茂樹・プロフィール】
1975年、愛媛県生まれ。出版社勤務を経て2012年独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。野球好きが高じてニコニコ生放送『愛甲猛の激ヤバトーク 野良犬の穴』にも出演中。

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清家茂樹

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