コラム 2019.11.23. 18:00

こんなこともありました…「Googleトレンド」で見るDeNAの2019年

無断転載禁止
DeNA・ラミレス監督

人々がベイスターズに最も関心を持った日は…?


 世界中の検索傾向がわかるGoogleトレンド。各球団名の検索回数を日ごとに集計し、今年3月の開幕からレギュラーシーズン終了までの約半年間で“最も検索回数が多かった日”をトップ3形式にまとめ、球団ごとに振り返っていく。


 ラミレス政権4年目の今季、2年ぶりのクライマックスシリーズ進出を果たしたDeNA。5月には一時「11」もの借金を抱えたが、様々な困難を乗り越えての2位フィニッシュ。はじめてCSを本拠地で戦うこともできた。ところが、そのCS・ファーストステージは阪神に1勝2敗で敗退。最後は悔しい形でシーズンを終えている。

 そんなDeNAの日付別検索回数・トップ3は以下の通り。


1位:9月20日=対巨人(横浜)
2位:9月19日=対広島(横浜)
3位:7月17日=対広島(横浜)


▼ 9月20日:大逆転優勝へ!本拠地で巨人との首位決戦

 2019年・DeNAの検索回数1位は、シーズン終盤・9月20日の巨人戦。この日は前日の試合で奇跡的な逆転勝利を収めて勢いに乗るDeNAが、3連敗でマジック「4」のまま足踏みを続ける首位・巨人に立ち向かうという一戦だった。

 しかも、そんな注目の一戦の先発がDeNA:平良拳太郎vs.巨人:山口俊というマッチアップに。この2人、実は山口がDeNAから巨人に移籍した際に、平良はその人的補償としてDeNAへ移ったという間柄。プロ野球史上初の“FA選手vs.人的補償選手”という投げ合いに大きな注目が集まった。

 試合は両軍とも初回に2点を取り合う打ち合いで開戦。しかし、DeNAは先発の平良が踏ん張れず、2回・3回も立て続けに失点。終盤もリリーフ陣が巨人打線につかまり、4-9で敗れた。

 この結果、巨人のマジックは一気に2つ減って「2」に。勢いを失ったDeNAは翌日の試合にも敗れ、巨人に目の前での胴上げを許してしまった。

【横浜】DeNA - 巨人(23回戦)
巨|211 001 202|9
De|200 000 200|4


▼ 9月19日:7点差をひっくり返すミラクル逆転サヨナラ勝利

 そして第2位が、1位の前の日・9月19日の広島戦。

 逆転優勝を諦めないDeNAは今永昇太を先発に立てるも、この日はまさかの乱調。5回途中7失点でKOされる苦しい展開で、5回終了時点で0-7と敗色濃厚ムードが漂う。

 それでも、打線が6回にネフタリ・ソトの3ランと梶谷隆幸の満塁弾で一気に追いつくと、8回に1点を取り合い、そのまま延長戦へ。迎えた11回裏、反撃の狼煙を挙げたソトが劇的なサヨナラ3ランを放ち、最大7点差をひっくり返す大逆転勝利。この一勝で首位・巨人に3ゲーム差まで迫った。

【横浜】DeNA - 広島(25回戦)
広|301 030 010 00 |8
De|000 007 010 03x|11


▼ 7月17日:後半戦開幕ダッシュの引き金となった一戦

 そして、第3位は7月17日の広島戦。オールスター明け最初のカードは1勝ずつを取り合い、この第3戦はカード勝ち越しをかけた戦いになった。

 この日は先発した濱口遥大が初回に先制点を許したものの、その後は広島打線を散発の2安打に封じる力投。7回途中1失点と試合をつくると、打線は4回にホセ・ロペスが逆転2ラン。7回にも1点を加え、3-1で逆転勝利を収めた。

 なお、この試合で9回を締めた山﨑康晃が通算150セーブに到達。後半戦最初のカードに勝ち越して勢いに乗ったチームはその後、引き分けを挟んで7連勝を記録するなど、後半戦開幕15試合で11勝をマーク。首位・巨人を猛追して、最後まで食らいついた。

【横浜】DeNA - 広島(15回戦)
広|100 000 000|1
De|000 200 10X|3


 様々な困難に直面しながらも、ここ20年では最高の2位という結果で2019年を終えたDeNA。しかし、このオフは主砲の筒香嘉智がメジャー挑戦を表明しており、また新たな課題が出てくる中で、再び優勝争いに顔を出すことができるだろうか。

 常識にとらわれない戦い方で結果を残してきたラミレス監督が、次に打つ手は…?今年より“もうひとつ上”の順位を目指すDeNAの来季に注目だ。


文=八木遊(やぎ・ゆう)

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