コラム 2020.06.22. 07:09

ドラフト上位候補の逸材も!プロ注目の高校球児たち【東海・北信越 編】

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佐々木泰(県岐阜商高) [提供=プロアマ野球研究所]

注目の高校球児【東海・北信越地区】


 「新型コロナウイルス」の問題により、今年は春・夏ともに甲子園大会が中止となってしまった。

 それでも、6月に入って練習を再開している高校も多く、特に次のステージで野球を続けようと考えている球児は、各地の代替大会や大学・社会人チームでの練習参加など、それぞれがアピールを続けていくことになる。


 プロアマ野球研究所(PABBlab)では、そんな球児たちを応援する意味も込めて、『甲子園で見たかった将来有望選手』と題して、全国の有望株を紹介していきたい。

 第3回となる今回は、東海・北信越編だ。


東海地区の“双璧”


 まず、東海地区の投手で“双璧”と見られているのが高橋宏斗(中京大中京高)と高田琢登(静岡商高)の2人だ。

 高橋は下級生の頃から145キロを超えるスピードをマークしていたが、新チームになってから変化球の制球力が向上。安定感が見違えるようにアップした。

 長いイニングを投げ切るスタミナも十分で、またリリーフとして登板する時は立ち上がりから全力で飛ばすことができる。2年秋の時点では同世代で1、2を争う完成度とスケールを備えていたことは間違いないだろう。

 高田も1年時から評判の本格派サウスポー。高橋に比べるとアベレージのスピードとスタミナはもうひとつだが、ここ一番でギアを上げた時の140キロ台中盤のストレートは勢い十分だ。

 また、高校生サウスポーにしてはコントロールが安定しており、変化球の質も高い。秋の東海大会ではまさかの大量失点で敗れたものの、プロからの注目度は変わらず高い。


 東海地区の投手では、他にも大型サウスポーの上田洸太朗(享栄高)や、帝京大可児高の“2枚看板”として君臨する本格派右腕の加藤翼と平良拳晨、三重県内ではNo.1の呼び声高い大型右腕の伊東邑航(いなべ総合高)などの名前が挙がる。


「ヤクルト・奥川恭伸」似の投手も…


 北信越の投手では、笠島尚樹(敦賀気比高)、高田竜星(遊学館高)、嘉手苅浩太(日本航空石川高)、寺西成騎(星稜高)、常田唯斗(飯山高)などが有力候補。中でも、完成度の高さでNo.1と見られるのが笠島だ。

 昨年夏の甲子園には2年生ながらエースとして出場。140キロ台のストレートをコーナーいっぱいに投げ分け、変化球の制球力も安定している。試合を作る能力は全国でも指折りだろう。

 高田は奥川恭伸(現・ヤクルト)に少し雰囲気の似たフォームで、140キロ台中盤のスピードを誇る。調子の波は課題だが、潜在能力は高い。

 嘉手苅と寺西は入学直後から評判の大型右腕。ともに安定感には乏しいが、スケールの大きさは魅力だ。

 常田は昨年夏の甲子園に背番号11で出場。初戦で大敗したものの、ストレートは最速144キロをマークしており、4回1/3で7奪三振をマークしている。


 野手も、中京大中京に好素材が揃った。中でもプロからの注目度が高いのが、ショートの中山礼都だ。

 スピード感あふれる遊撃守備は間違いなく全国屈指で、スローイングも安定している。また、左打席から広角に鋭い打球を放つバッティングも高レベルだ。

 中山以外も、大型捕手の印出太一、強打のトップバッター・西村友哉などが好素材である。


 ショートで中山とともに楽しみなのが、相羽寛太(静岡高)だ。

 能力の高い選手が多いチームの中でも、1年秋から不動のショートを任されており、軽快なフットワークと巧みなグラブさばきは一級品。攻守ともにもう少し力強さと確実性が欲しいところだが、センスの良さは光るものがある。

 その他、東海地区では大宮蒼大(愛知黎明高)、北信越地区では中津大和(小松大谷高)も高い守備力が光る注目のショートだ。


“強肩強打”の捕手が勢ぞろい


 捕手で筆頭候補と見られているのが、内山壮真(星稜高)だ。

 昨年までは山瀬慎之助(現・巨人)がいたためショートを任されていたが、新チームからは本職の捕手に復帰。イニング間のセカンド送球は、ばらつきはあるものの1.8秒台をマークする。攻守ともに堅実さが出てくれば、さらに評価はアップするだろう。

 また、捕手では全国トップクラスの強肩と評判の二俣翔一(磐田東高)も注目選手だ。


 右の強打者タイプでは、佐々木泰(県岐阜商高)と元謙太(中京学院大中京高)の岐阜勢が面白い。

 佐々木は抜群のリストの強さで、高めの速いボールもかぶせて引っ張ることができるのが特徴。タイミングをとる動きが大きいのは気になるが、下半身に強さがあるため対応力も高い。

 一方、元は少し細身だが、スケールの大きさは抜群。全身を使って柔らかく振ることができ、昨年夏の甲子園では満塁ホームランを放った。佐々木、元ともに投手を兼任しており、強肩も魅力だ。


 その他では、昨年から星稜打線の中心を担う左の強打者である知田爽汰をはじめ、3拍子揃った外野手の白石晃大(近大高専)、たくましい体格を生かした打撃が魅力の中田龍希(日本文理高)、確実性とパンチ力を備えた村優作(富山第一高)なども将来が楽しみな好素材だ。



☆記事提供:プロアマ野球研究所

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