コラム 2022.03.29. 07:08

広島打線の新たな顔となるはずだった背番号44 高卒4年目・林晃汰の現在地

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好調・広島打線に林晃汰は不在 (C) Kyodo News

開幕3連戦で28得点は12球団No.1


 開幕カードは敵地でDeNAに3連勝と、これ以上ないスタートを切った広島。

 チーム打率は驚異の.357。3戦合計28得点を記録した打線の中に、林晃汰の名前がない。




 高卒3年目の昨季は102試合に出場。打率.266(357-95)に10本塁打と、打撃が開花して三塁の定位置をつかんだ。

 順調であれば、今季は開幕からスタメンに名前を連ねるはずの中軸候補。しかし、オープン戦で打率.192(26-5)と不振に陥った。

 本塁打は0本。持ち前の長打力は影を潜め、オープン戦の全日程終了後に二軍行きを命じられた。



感覚に狂い「タイミングが…」


 決して、春季キャンプ序盤から状態が悪かったわけではない。

 2月中の対外試合は出場5試合で打率.417(12-5)と上々の成績を残していた。それでも3月に入ると、首脳陣は育成の高卒2年目・二俣翔一を積極的に三塁で起用し始めた。出場機会が減少し始めると、感覚に狂いが生じた。

 「投手とのタイミングが合っていない。相手に合わせて合わせて……となっている」

 修正を図るべく、「逆方向に入っていきながら打ちたい」と打撃練習の打球を左方向に集めて体の開きを抑えた。

 代打起用が続く状況には「それは仕方のないこと。しっかりと結果を残してアピールするしかない」と集中力も切らさなかった。

 しかし、開幕前までに復調気配は見られず。開幕一軍を逃した。


険しい昇格への道のりに挑む


 朝山打撃コーチは、「一番の課題は真っすぐを打てていないこと」と分析する。

 「オープン戦でも変化球を拾っての単打は出ていたけど……。直球に弱いから(捉える)ポイントを前に置こうとして、変化球で攻められての空振りというパターンが見られる。速い球をはじき返せないと次の段階には進めない」と、“直球の対応”を課題に挙げた。

 オープン戦での長打は二塁打1本のみで、3月15日のロッテ戦で成田翔のスライダーをうまく拾って右翼線に運んだもの。直球を完璧に捉えた長打は見られなかった。

 同コーチは「直球が打てないというデータも出ているだろうしね。内角に速い球、外に変化球で攻められることになる」と付け加えた。いわゆる“2年目のジンクス”とも戦わないといけないということだろう。


 林の昇格への道のりは険しい。

 昇格が秒読み段階に入った新外国人のライアン・マクブルームの守備位置は一塁と左翼。マクブルームが結果を残して一塁で固定されれば、林は三塁一本での勝負を強いられることになる。

 その三塁には、今季から坂倉将吾が捕手との併用で起用されている。林が復調したとしても、すぐに一軍での出場機会が約束されているわけではないのだ。


 厳しい競争に入っていくためにも、まずは課題を克服するしかない。同学年の小園海斗も一軍での出場機会に恵まれない状況を乗り越え、首脳陣を結果で認めさせた。その姿を忘れてはいないだろう。

 林も二軍で歯を食いしばりながら、屈辱を晴らすチャンスを待っている。


文=河合洋介(スポーツニッポン・カープ担当)

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