コラム 2023.02.23. 18:11

巨人・坂本勇人、WBCに背を向けて【キャンプのツボ】

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巨人・坂本勇人 (C) 産経新聞社

最終回:キャリアの岐路に立つ34歳・坂本勇人の現在地


 プロ野球のオープン戦が23日沖縄で始まった。

 先陣を切って激突したのはヤクルトvs巨人。共にWBCの侍ジャパンに多くの主力を送り出しているため、ベストメンバーとは行かないが、本番に向けて現在のチーム事情も透けて見えて来る。

 一番に丸佳浩から新外国人のルイス・プリンソン、中田翔、アダム・ウォーカー、吉川尚輝各選手らレギュラークラスがいきなり先発に名を連ねた巨人だが、注目の遊撃にはルーキーの門脇誠選手が抜擢され、今季に復活を期す坂本勇人前主将の名前はなかった。

 キャンプを終えて、実戦段階に突入するこの時期は、若手選手にとって正念場となる。横一線から戦力の見極めが進み、一軍ボーダーラインの男たちは首脳陣へのアピールが不可欠。坂本のような実績十分なベテランは開幕に合わせて調整を進めるので3月中旬頃からが本当の勝負となる。


 一方で、今春のキャンプでは、例年に比べて巨人のマスコミ露出は減っている。

 各球団を視察する評論家諸氏の評判も特筆すべきものはない。おそらく開幕直前の順位予想でも巨人優勝と見立てる数は減るだろう。

 最大の要因は坂本と菅野智之投手の復活が現時点では見えないことにある。2年連続V逸の屈辱を味わった巨人はこのオフに大きな改革に着手した。コーチ陣の大幅な刷新と新外国人選手ではウォーカーを除く総入れ替えだ。

 近年、チーム方針とする若返り策。今キャンプなら投手で井上温大、野手で秋広優人選手らに大器の片鱗はみえるものの、まだ道半ば。外国人選手も本番にならないとわからない。大きな補強も不発に終わった。つまりは、スター不在で大黒柱不在。坂本と菅野の復調が今でも原巨人の生命線を握っているのが現状である。

「衰えとは見ていない」と原辰徳監督は34歳の坂本の現在地を語る。一昨年から故障が相次ぎ、昨年は左脇腹に膝、腰も痛め度重なる戦列離脱。終わってみれば自己ワーストの数字が並んだ。

「ベテラン選手なら誰もが通る道」としたうえで、指揮官は自身の経験も含めて「年齢的に31、32、33歳頃に(体力的な)変化は来る。そこからもう一度締め直すことでまだ4年5年と一線で出来るようになる」(2月13日配信のナンバー・ウェブ版から要約)と期待する。

 だが、今季の絶対的なレギュラーに岡本、丸、中田の名前を挙げる原監督も坂本の名はない。キャンプ終盤では大久保博元打撃チーフコーチは「打球スピード(の数値)では、まだ完全に戻っていない」と万全な状態にはもう少し時間がかかることを示唆している。

WBC出場を辞退し完全復活に懸ける


 今回のWBC出場を打診されながら体調面を考慮して辞退したのは坂本とソフトバンク・柳田悠岐選手の2人。共に故障に泣き、野球選手としては曲がり角と言われる30代半ばに差し掛かる難しい年代だ。坂本にとって、日本代表は一昨年の東京五輪で金メダルを獲得するなど常に輝き続けた場所だった。しかし、今回は「一野球人として応援したい」とエールを送る。

 野手の中でも最も「替えがきかない」と言われるのがショートのポジション。捕手と並ぶ守りの要は広い守備範囲も強肩も求められる。なおかつ、坂本の場合は打線でも上位を任されるキーマンだ。ここ数年は体の負担を考えて、コンバート案もささやかれるが「ショートだから全試合出られないとか、怪我したとか絶対に言われたくない」と“生涯遊撃手”への想いは人一倍強い。

 完全復活へ。このオフには体幹強化のため、胸郭エクササイズを取り入れるなど新たな挑戦にも取り組んでいる。キャンプでは大久保コーチが導入した「アーリーワーク」にも早朝から参加してバットを振り抜いた。

 前主将だからと言って、一度失った信頼を取り戻すのは並大抵のことではない。二年連続覇権から遠ざかっている原監督にとっても、後がない。改めて勝利至上主義を打ち出す指揮官は坂本と言えども、結果を残さなければレギュラーはく奪も辞さない決意を固めている。

 急ピッチに調整を進めれば、故障のリスクも増える。だが、早めに結果を出さなければ信頼回復につながらない。同じことはエースの菅野にも当てはまる。

 例年とは、一味違うプロ17年目のキャンプからオープン戦。あと、40日足らずに迫る開幕戦でニュー坂本はどんな姿で帰って来るのだろう。

 まさに巨人逆襲の“ツボ”である。


文=荒川和夫(あらかわ・かずお)

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