コラム 2023.06.22. 17:04

“先発転向”阪神・ビーズリーが辿る、かつての“助っ人エース”が歩んだ道

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阪神のジェレミー・ビーズリー (C) Kyodo News

「エキサイティング」な先発転向


 人間性は「○」……いや「◎」と言っていい。

 セ・リーグ首位を走るタイガースが誇る強力先発陣のキーマンになるかもしれないのが、ジェレミー・ビーズリーだ。

 来日1年目の助っ人右腕は、どんな時も笑顔を絶やさない。「良いやつ」と口を揃えるチームメートにはもちろん、我々報道陣にもスマイルを振りまく。


 そんなナイスガイは現在、先発転向に挑戦中。当初は中継ぎとして期待され、4月に初昇格を果たして1試合の登板で防御率2.25とまずまずの成績を残していたが、リーグ屈指の層の厚さを誇るブルペンでは勝ちパターン入りは難しかった。

 首脳陣は先発転向を打診し、本人も了承。5月22日に出場選手登録を抹消され、ファームで先発での準備に入った。


 元々はリリーバーとして評価されての入団。日本での配置転換に気を悪くする可能性もあったが、ビーズリーは「エキサイティング」だったと振り返った。

 「投手コーチから言われましたけど、その時はもう興奮しましたし、しっかりチームに貢献することが第一なので、自分の良いパフォーマンスできるように。しっかり下(二軍)で調整したい」

 チームの勝利に貢献するのにポジションは関係ない。しっかりと前を向いて新たな挑戦は始まった。


あの「助っ人エース」と同じ道を辿れるか


 ファームでは3試合に先発して最長5回を2試合連続で消化しスタンバイ完了。難なく適応を見せたところで、一軍からコールアップがかかった。交流戦最終カードの初戦、6月16日のホークス戦での来日初先発が決まった。

 「ファームでやってきたことを体現したい」と意気込んで向かったマウンドは、初回に先制点を与えたものの、要所を締める粘りを見せて4回1失点で降板。白星こそ手にできなかったが「自分らしい投球はできた」と手応えを口にした。

 初先発で役割を果たした力投に、岡田彰布監督も「変化球で空振りは取れる。初先発としてはまずまず。そら先発で使う」とローテーションの一員として起用していくことを明言した。


 追いかけるのは、あの「助っ人エース」の背中か。2010年に中継ぎとして入団し、シーズン途中で先発に転向してエースに上り詰めたのがランディ・メッセンジャー。NPB通算98勝をマークするなど、2010年代のタイガースのエースは間違いなく彼だった。

 タテジマに袖を通してから中継ぎ→先発と、たどる過程はビーズリーも同じ。“新天地”で輝きを放つことができるか。

 次戦は2.5ゲーム差で迎えるベイスターズとの首位攻防戦の初戦。真価が問われるマウンドになる。


文=チャリコ遠藤(スポーツニッポン・タイガース担当)
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