万波中正(C)Kyodo News、山本大斗(撮影=岩下雄太)、モイセエフ・ニキータ(C)Kyodo News、

◆ 和製スラッガー候補5人を予想

 今オフも佐々木朗希(ロッテ)を筆頭に、菅野智之(巨人)、青柳晃洋(阪神)など複数の投手がメジャーリーグへの挑戦を表明している。

 一方で、今オフは打者のメジャー移籍がゼロとなる見込みだ。ただ、メジャー志向が強いとされる村上宗隆(ヤクルト)と岡本和真(巨人)の2人は、数年以内にポスティングもしくは海外FA権を行使してのメジャー挑戦が既定路線。過去5年のセ・リーグ本塁打王を占めている2人が流出するとなると、セ・リーグは和製スラッガーの絶滅危機に追い込まれるかもしれない。

 対するパ・リーグも、今季34本塁打を放ち、2位以下を突き放した山川穂高(ソフトバンク)はすでに33歳。浅村栄斗(楽天)や近藤健介(ソフトバンク)、杉本裕太郎(オリックス)といった元タイトルホルダーも軒並み30歳を超えており、次代を担う和製スラッガーの誕生が待たれる状況だ。

 そこで、彼らに代わる和製スラッガー候補5人を予想してみた。対象としたのは、現在25歳未満で、5年以内(2029年まで)に本塁打王が期待できる選手だ。

▼ 万波中正(日本ハム、24歳)
 すでにNPB通算62本塁打の実績がある万波は“候補”の二文字が外れる寸前の一人。21歳で迎えた2021年に49試合で5本塁打を記録したのを皮切りに、14本→25本と順調に数字を伸ばしていた。特に23年はシーズン終盤まで本塁打王を争ったが、6年目の今季は18本にダウン。目標に掲げた本塁打王のタイトルからやや遠のいてしまった。それでも、規格外のパワーは球界でも屈指だ。来季はもう一度タイトル争いに加わってくるだろう。

▼ 山本大斗(ロッテ、22歳)
 20年の育成ドラフト3位で指名された右打ちの大砲。180センチ、90キロの恵まれた体格から繰り出すフルスイングが最大の持ち味だ。今季はイースタン・リーグで本塁打王と打点王を獲得。一軍では通算28打数3安打(打率.111)と壁にぶち当たっているが、そろそろ殻を破ってもおかしくない。

▼ 三塚琉生(巨人、20歳)
 桐生第一時代に通算31本塁打を放った左打ちの大砲だが、昨年6月に左膝後十字靭帯損傷および左膝内側半月板を損傷。二軍の試合には出場できていないが、今季は三軍で3本塁打を記録するなど、天性のパワーは間違いなく、まずは状態を万全にして二軍のレギュラー獲りに挑んでもらいたい。

▼ モイセエフ・ニキータ(ヤクルト、17歳)
 先月のドラフト会議でヤクルトから2位で指名された豊川高校の3年生。同校では1年春からベンチ入りし、3年春の選抜では低反発の新基準バットで記念すべき第1号をライトスタンドに叩き込んだ。まだ荒削りな面は否めないが、二軍で2~3年間じっくり鍛えれば、伸びシロは無限大。5年後には一軍のクリーンアップに座っていても驚けない。

▼ 立石正広(創価大3年、21歳)
 間違いなく来年のドラフト上位で消える逸材。2年春のリーグ戦で三冠王に輝き、注目を集めたが、今秋のリーグ戦で大不振に陥ってしまった。それでも先日まで行われた明治神宮大会の4試合で15打数10安打(打率.667)、2本塁打と大爆発。これをきっかけに自信を取り戻すことができれば、長距離砲として1年後の1位候補に名前が挙がってくるだろう。

 以上、5人の候補を挙げたが、一軍で実績があるのは万波だけ。果たして5年後に“スラッガー”と呼ばれている選手は何人いるのか。答え合わせは2029年の秋に行いたい。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊・プロフィール】
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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