「(開幕一軍で)投げたい気持ちはあるんですけど、まずは初勝利という明確な目標が自分の頭の中にはあるので、(開幕から一軍で)投げたい気持ちもありますけど、初勝利を上げるために段階を踏んでいきたいというのがありますね」。
石垣島春季キャンプ中にプロ初勝利を目標に掲げていたプロ2年目のロッテ・木村優人が、3月30日のソフトバンク戦でプロ初勝利を達成した。
木村は同日のソフトバンク戦、4-4の7回に登板すると、先頭の山川穂高を1ボール2ストライクから投じた4球目の116キロカーブで空振り三振に打ち取ると、続く正木智也を三ゴロ、最後は今宮健太を中飛で危なげなく三者凡退に片付けた。
直後の8回表に打線が勝ち越しに成功すると、9回にも追加点を奪い、このリードをリリーフ陣が守りきり、木村はうれしいプロ初勝利を手にした。
プロ初勝利という目標を開幕早々に達成した木村は「正直できると思っていなかったんですけど、投げていく中で、野手陣の皆さんが点数をとってくれて、結果的に自分に勝ちがついた。運がついていたなと思って、結果的に初登板で自分のピッチングができて自信に繋がったかなと思います」と振り返る。
木村は石垣島春季キャンプで迎えたが、その後は都城キャンプに合流。それでも、3月4日のDeNA、3月12日の日本ハムとのオープン戦に登板した。木村はオープン戦、公式戦で一軍の打者と対戦してみて、オフから磨いてきたストレートが通用した感じはあったのだろうかーー。
「空振りも何球かあって少し実感するところはあったんですけど、それ以上に変化球が生きてきたので、真っ直ぐが生きた感じがする。投げていく中で少し成長していったのかなと思います」。
振り返れば、2月11日に行われた紅白戦で、藤岡裕大を1ボール2ストライクから見逃し三振に仕留めたストレートについて試合後、「あのボールも非常に力が抜けて良いボールがいったんじゃないかなと思います」と手応えを口にしていた。
藤岡をストレートで見逃し三振に仕留めたことも自信を掴んだひとつのきっかけになったりしているのだろうかーー。
「あの三振で少し自信がついたというか、あの三振があったからこそ全力で腕を振れて投げ切れるようになった。少し実感しています」。
一軍初登板となった3月30日のソフトバンク戦、4-4の7回一死走者なしで正木に投じた1ボール1ストライクから投じた3球目のストレートはボールになったが、「プロに入ってから152がマックスです」と、自己最速となる152キロを計測した。
変化球に関しても、「変化球の腕の振りが良かったからこそ、真っ直ぐも生きてきて真っ直ぐの勢いがいいからこそ、変化球も生きてくる関係。どちらがよければ一番いいんですけど、変化球が良ければ真っ直ぐも生きてくる。いいバランスに投げられるようにできればいいかなと思います」と話す。
プロ初登板・初勝利を手にし、一軍で経験を積み、定着していきたいところ。一軍定着に必要なことについて木村は「投げる体力であったり、環境に慣れることだったり、やらなければいけないことはいろいろあるんですけど、体づくりをしてきた分、パフォーマンスを落とすんではなくて、パフォーマンスを上げるためにもう1回体づくりを見直したいですね」と自身の見解を述べた。
その体づくりで意識していることは「体重は上がるところまで上がったので、体の使い方、連動性、体の中身の部分をやっています」と明かした。
目標にしていたプロ初勝利を達成し、次なる目標について訊くと、「これからどんどん投げる機会をいただけると思うので、任されたイニングを0で抑えられるように。初登板した次の登板が大事になると思うので、満足することなく腕を振りたいと思います」と意気込んだ。
取材・文=岩下雄太