ロッテの石川柊太が18時からの西武戦(ZOZOマリンスタジアム)に、移籍後初勝利を目指し先発する。
石川は前回登板4月11日の古巣・ソフトバンク戦は、5回・67球を投げ、3被安打、3奪三振、2失点で勝ち負けはつかずだった。ソフトバンク戦では、0-0の初回一死走者なしで川瀬晃を一塁ゴロに仕留めた外角125キロのカーブ、0-0の初回二死走者なしで柳田悠岐を3ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた8球目のインコース128キロのカーブなど、カーブが非常に良かった。
「基本的にカーブが生命線というか、自分の持ち味だと思います。バッターも変化量が多くて緩急のある球は嫌だと思うので、それが良かったというか、良いのが前提で投げないといけないですし、どんな時でもそれが一番武器である必要はあるのかなと。カーブ、真っ直ぐだけじゃ難しいので、そこからのバリエーションが大事なんですけど、良かったというか、結果取れていたのは大きかったかもしれないですね」。
0-1の4回先頭の柳田を1ボール1ストライクから投じた3球目空振りを奪ったインサイドの138キロカットボール、0-2の5回一死走者なしで牧原大成を3ボール2ストライクから投じた6球目のインコース137キロカットボールと、左打者のインコースのカットボールも素晴らしかった。
「そうですね、左に限らず右もコースに投げられていたので、あれが投げられると、真っ直ぐもどんどん後半になっていっても刺されると思うので、そんな感じですかね」。
気になったのは、前回登板でフォークが少なかったこと。カットボール、カーブで抑えられていたことも関係していたのだろうかーー。
「ソフトバンク戦で投げていた感じだと、もうちょっと(フォークを)増やしていってもいいのかなと思ってますね。ここから使おうかなという感じだったので、そこら辺は自分のプランより早くというところもあったので、そこは別に何も思わないですけど、カットボールとカーブしか見せていないバッターには今度フォークという流れだった。次の打席とかに投げられるようにあったのかなと。牧原とかはカーブとカットで抑えているじゃないですか、今度次の打席はフォークで攻める流れはあったかもしれないですね」。
ソフトバンク戦では、投げ終わってベンチに戻った後、佐藤都志也をはじめとした捕手陣とコミュニケーションを取ることが多かった。ここも大事にしている部分なのだろうかーー。
「やっぱり内容がどうであれ話すことで気づくこともありますし、比較的話さないと自分の意図が伝わらなかったり、向こうがどう思っているか伝わらないじゃないですか。そこら辺はなるべく話したいなというか、話さなきゃいけない。それも仕事の一つなのかなと思うので、そこら辺はそう考えて話しているところではありますね」。
先発する18時からの西武戦では、今季初勝利を手にし、マリーンズファンを喜ばせたいところ。「いいピッチング、抽象的ですけど、監督、コーチ含め、見てくれているファンの人たちが、安心して見られるようなピッチングが一番大事。安心感が一番先発ピッチャーは大事かなと思うので、そういう安心感を与えられるような、安定感のあるようなピッチングを。見ていてハラハラドキドキしないような展開のままイニングを重ねたいですし、そこら辺を意識したピッチングができたらいいなと思いますね」。チームの勝利、自身の移籍後初勝利を目指し、マウンドに上がる。
取材・文=岩下雄太