広島・鈴木誠也

◆ かねてから構想

 11日から東京ドームで激突する広島と巨人。昨年のセ・リーグ優勝チームと2位チームであり、今季も首位と2位とで迎えるいきなりの“首位攻防戦”。広島は開幕から全試合で4番を張ってきた新井貴浩をスタメンから外し、鈴木誠也を持ってきた。
 

 「4番・鈴木誠也」といえば、昨年から緒方孝市監督が口にしてきた構想だ。開幕直前のファンミーティングでも「今年の課題は4番」と公言した指揮官。ただし、これは新井の働きにケチをつけているわけではない。ただ大車輪の活躍を見せる40歳に頼っているようでは、黄金時代の到来はないということだ。

 いつまでも新井さんに頼りっぱなしではいけない。若手から中堅にそういった意識を植え付けるために言い続けてきたことで、今回の抜擢は新井の休養だけではなく、V2へ向けたひとつの秘策と言える。

 ここまで9試合で打率.333、1本塁打、7打点と上々のスタートを切った鈴木であるが、22歳にして初めてとなる“赤ヘルの4番”。それも敵地での巨人戦という状況で、チームを勝利に導く打撃が求められる。

 昨季の大ブレイクから、日本代表として戦ったWBCを経て、ひと回り成長した部分を見せることが出来るか。開幕直後の“首位攻防戦”の大きな見どころになる。

 18時開始の巨人-広島(1回戦)、スターティング・ラインナップは以下の通り。

 
【広島】
1.(遊)田中
2.(二)菊池
3.(中)丸
4.(右)鈴木
5.(左)松山
6.(一)エルドレッド
7.(三)安部
8.(捕)石原
9.(投)野村

【巨人】
1.(二)中井
2.(中)立岡
3.(遊)坂本勇
4.(一)阿部
5.(三)マギー
6.(右)長野
7.(左)重信
8.(捕)小林
9.(投)菅野

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