菊池涼介,
6回、勝ち越し打を放ち、一塁上でガッツポーズする広島・菊池=2017年4月11日 東京ドーム 写真提供:共同通信社

神ってるの言葉をそのままに、11日の巨人戦で広島が大激戦を制しました。これでチームは、引き分けをはさんで8連勝。開幕戦を落としたものの、4月は負けなしの快進撃です。この日のヒーローは菊池涼介。わずか1試合で5安打を放ち、ようやくエンジンがかかりました。

開幕前はWBC日本代表となり、ペナントレースでは味わえないような緊張感の連続を体験しました。その反動からか、9日までスタメンに名を連ねていましたが、わずかに7安打を放っただけ。打率1割8分9厘は、いくらなんでもいただけない。というのも、今季の目標は、スバリ2年連続の最多安打。タイトル制定以降、広島で2年連続達成は、野村謙二郎以来です。

ましてや、菊池は野村前監督が手塩にかけてきた、野村チルドレン。いわば恩返しの時でしょう。2011年ドラフト2巡目で入団しました。名手への道はここからスタートしました。「打てなかったら、守備でみせろ」と厳命。メジャーリーガーが驚かせるような華麗なプレーは、練習に次ぐ練習で身に着けたものです。

それだけではない。守りでミスがあれば、「守備がダメなら、打ってみろ」。菊池はこれで良しとしない、高い理想の元、野村前監督の結晶といえる存在になったのです。「細かいところまで、とにかくうるさかった」という監督評もありますが、こと菊池に関しては、本人を褒めることはしなかったが、「教えたことが、すぐにできる」と漏らしていました。

昨年オフ、契約更改では6,000万円アップの1億4,500万円と年俸が跳ね上がっています。チームでは日本人選手の最高額となったわけですが、日本人選手全体では46位。何とコストパフォーマンスが良いチームなのでしょうか。広島は1975年、悲願の初優勝を飾ってからは連続して黒字です。地元に根付き、生え抜きの選手を次々に育てた努力の賜物。特に、ここ数年はカープ女子の登場で、ファンが全国に拡大中です。

昨年は360種類もの新しいグッズを展開。「とにかく、おもしろいものを出す」というコンセプトで、40-50億円もの売り上げがあったとか。とりわけ、菊池グッズはトップクラスの売り上げで、チームの顔としてファンも認めるところとなりました。

この日の首位決戦、序盤は投手戦。中盤以降はガラリ一変の打撃戦となり、見どころが多い試合となりました。試合時間は4時間2分。ファンが本当にありがたいと感じたのは終盤、巨人のホームにもかかわらず、東京ドームのスタンドが真っ赤に染まったことです。午後10時を過ぎても声援を送り続けるカープファンへ、

「ぼくにとっても、チーム、ファンにとって大きな1勝でした」。

菊池からの心を込めたメッセージはファンに届いたことでしょう。

4月12日(水) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

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ベースボールキング編集部

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