◆ 「去年の気持ちをもって」
DeNAの浜口遥大が24日、ベイスターズ球場で行っている自主トレを公開。熱のこもったブルペン投球も披露し、仕上がりをアピールした。
昨年のドラフト1位ルーキーは、プロ1年目からローテーションの一角として奮闘。22試合の登板で10勝6敗、防御率3.57を記録するなど、即戦力として申し分ないはたらきを見せた。
何と言っても大舞台で見せた快投のインパクトが強い。クライマックスシリーズと日本シリーズは計3試合で2勝負けなし。日本シリーズでは強力ソフトバンク打線を相手にあわやノーヒッターというピッチングでチームを勝利に導いている。
“2年目のジンクス”という言葉もあるが、本人は「去年の気持ちを持って」と強調。「まわりからも期待されていると思うので、慢心することなくやっていきたい」と意気込みを語る。
早くもブルペンに入って22球を投げ込み、「キャッチボールからフォームを意識して、いかに体重の乗ったボールを投げられるかというのをメインに」と浜口。ここまでは「順調に来ている」と手応えを感じつつ、新たな武器として「スライダー」の習得に取り組んでいることを明かした。
◆ 「右バッターの膝元で空振りを取れるボール」
キッカケは“先輩”の投球だった。
「ポストシーズンの今永さんのスライダーを見て、ああいうボールを投げたいと」。
今永と言えば、浜口の1年前のドラフト1位入団で、同じ大卒左腕。今永も1年目から一軍で結果を残し、昨季はキャリア最多の11勝(7敗)をマーク。初めての日本シリーズでも好投を見せた。
「いま一番求めているのは西武の菊池雄星投手や巨人の田口(麗斗)くんのような右バッターの膝元で空振りを取れるボール。投球の幅も広がりますし、自分自身ももっと楽に投げられると思うので取り組んでいます」。
今は「まだ全然」と試行錯誤の段階であるが、「少しずつ精度を高めていって、バッターの反応も見ながら、シーズン中にでもモノになれば」。さらなる進化へ向けて、新たな武器の習得を目指していく。
◆ 目指すは「160イニング」
目標は「リーグ優勝、そして日本一」。そのなかで、個人としては「長いイニングを投げられること」を掲げる。
「規定投球回は最低限。150イニング、160イニング投げられるように」。また、勝ち星も「イニングを投げることができればついてくると思う。去年の10勝というのは最低限のラインで、少しでも負けを減らして少しでも貯金を作れるようにやっていきたい」と意気込みを語った。
また、アレックス・ラミレス監督からは開幕投手の1人として名前を挙げられているが、「僕自身はそんなに」とこだわりは見せず。「まだ僕には早いかなと(笑)自分のやれることをしっかりやってアピールしていきたいと思います」と謙遜する。
「むしろ、そこに名前を挙げてもらっている以上は1年間ローテーションを守って貢献することが一番求められると思うので、しっかりと開幕からローテーションに入って、1年間守れるように。そういう準備をしていくなかで、しっかりアピールできるところはアピールしたいと思います」。
“2年目のジンクス”を打破し、さらに成長した姿を…。真価が問われる2年目のシーズンは、もう始まっている。