○ DeNA 3 - 2 中日 ●
<8回戦・横浜スタジアム>
首位の広島を5.5ゲーム差で、2位の巨人を1ゲーム差で追いかける3位のDeNAが4位の中日と対戦。前日の雨天中止を受け、初のスライド登板となったドラ1ルーキー東克樹の粘投と、主軸たちの一発によりDeNAが逆転勝利を収めた。
◆ 抜群の安定感を誇るルーキー
DeNAの先発は、ここまで3勝2敗ながらリーグトップの防御率1.70と抜群の安定感を誇るルーキーの東。しかし、初回に好調・大島にセンター前に運ばれると、続くアルモンテの打球を宮崎がフィルダースチョイス。一死一二塁のピンチとなり、迎えたビシエドを中飛に打ち取ったが、続く平田にセンターヒットを許し、先取点を献上してしまう。
すると0-1で迎えた3回にも、大島に打った瞬間にそれと分かるホームランを打たれ、2点のビハインドを追うことに。5回には、二死からアルモンテとビシエドの外国人コンビに連打を浴び山場を迎えたが、初回にタイムリーを打たれている平田をサードゴロに打ち取り、事なきを得た。
東は6回を投げ終えた時点で100球ちょうどとなり、被安打8、奪三振4、2失点で降板。試合後、「ストレートは良かったけど、緩急が付けられなかった」と反省点を口にしたが、コントロールが身上の東らしく、四球は「0」だった。本人が「ゲームを作れたのはよかった」と最低限の役割を果たせたことに安堵し、ラミレス監督も「ゲームを作る良いピッチング」とルーキーの力投を称えた。
ちなみに、栄養補給のためにベンチでバナナを食べる“モグモグタイム”で使用したバナナは2本だった。
◆ 筒香嘉智 歴代チーム最年少150号
一方の打撃陣は3回、中日の先発・吉見の初球を、ソトがレフト前に運んで出塁。続くロペスも、“大好物”でもある高目のストレートを初球から振り抜き、ボールは左翼スタンドへ。試合を振り出しに戻すと、スタジアムのざわつきが収まらぬ中で4番・筒香もインコースに投じられた初球を強振。ライト最上段にある「鳩サブレー」の看板近くに特大弾を放ち、わずか3球で逆転に成功した。
これにはラミレス監督も「ファーストストライクを捕らえ、3球で逆転出来た」ことに満足感を示し、あと一歩のところで1本が出なかったことについては「勝てたので良かった。あす以降に取っておく」と本拠地ナイトゲームでの久々の勝利に、“ラミちゃんスマイル”を見せた。
これでチームは貯金「1」。明日から行われる神宮でのヤクルト3連戦が終わると、いよいよ交流戦が始まる。その前に貯金を増やし、苦手とするパリーグ勢との戦いに臨みたいところだ。
取材・文 = 萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)