藤岡が一歩リードか
ロッテのショートのレギュラー争いは、3年目の藤岡裕大が、他のライバルたちよりも一歩リードしているように見える。
昨年10月25日に都内の病院で『右膝蓋大腿関節軟骨損傷』と診断され、『鏡視下右膝軟骨修復術および右膝ガングリオン切除術』を受けた三木亮、5年目の平沢大河が春季キャンプ二軍スタート。
そんな中、ルーキーの福田光輝は今季初の対外試合となった楽天モンキーズ戦の2試合で、8打数5安打、1本塁打、4打点とアピールし、2月14日以降の練習試合でも同日の広島戦で3安打、23日の西武戦でマルチ安打をマークした。レギュラーを奪いそうな勢いを見せていたが、オープン戦では5試合に出場して、打率.100(10打数1安打)。楽天モンキーズ戦、練習試合序盤のころに見せた勢いにやや陰りが見えてきている。
福田光は3月1日の楽天戦にショートでスタメン出場したが、その他の4試合は藤岡が先発。3日のオリックス戦からは3試合連続で、藤岡が先発出場を続けている。
藤岡「しっかり戦い抜くことを意識」
藤岡はルーキーイヤーの18年に球団の新人では1997年の小坂誠以来となる全試合出場を果たしたが、昨季は故障に泣かされ、81試合の出場にとどまった。
昨季、シーズン終了直後には「去年(2018年)1年間経験をさせてもらって、歯がゆい気持ち。シーズン通して悔しかったですね」と悔しさをにじませた。
それだけに今季にかける思いは強いはず。怪我で離脱したことで、オフは「走り方とか習ったりしていましたね」と怪我をしない体づくりに励んだ。打撃も昨年に続き“強く振る”ことをテーマに取り組む。
7日に行われたヤクルトとのオープン戦では、「9番・ショート」で出場し、第1打席がセーフティバントを決めると、1-1の5回には高橋奎二のストレートをセンター前にはじき返した。この藤岡の安打をきっかけに、打線はこの回一挙6得点を挙げた。
春季キャンプ中にショートのレギュラー争いについて「しっかり勝ち抜いて、今年は全試合怪我なく、しっかり戦い抜くことを一番意識してやりたいと思っています」と意気込んでいた。
ショートのレギュラーを争う三木亮がファームで実戦復帰し、平沢もファームの実戦に出場。今季から支配下登録選手になった茶谷健太も3日のDeNAとの春季教育リーグで上茶谷大河から2ランを放つなど、ファームで活躍を見せている。ポジションを争うライバルが多いなか、藤岡がレギュラーを不動のモノにするのかーー。それとも、違う選手がレギュラーを奪うのかーー。今年もロッテのショートのポジション争いから目が離せない。
▼ ロッテの対外試合ショートスタメン
<国際交流試合・練習試合>
2月8日vs楽天モンキーズ 福田光輝
2月9日vs楽天モンキーズ 福田光輝
2月14日vs広島 藤岡裕大
2月15日vs中日 福田光輝
2月18日vs巨人 福田光輝
2月19日vsDeNA 西巻賢二
2月20日vsサムスン 藤岡裕大
2月22日vs西武 藤岡裕大
2月23日vs西武 藤岡裕大
2月25日vsソフトバンク 藤岡裕大
2月26日vsソフトバンク 福田光輝
2月27日vsオリックス 藤岡裕大
<オープン戦>
2月29日vs楽天 藤岡裕大
3月1日vs楽天 福田光輝
3月3日vsオリックス 藤岡裕大
3月4日vsオリックス 藤岡裕大
3月7日vsヤクルト 藤岡裕大
▼ 対外試合成績(国際交流試合、練習試合、OP戦)
藤岡裕大:13試 率.276(29-8) 本0 点4
福田光輝:17試 率.241(54-13)本1 点7
※成績は3月7日現在
取材・文=岩下雄太