● 広島 1 - 2 ヤクルト ○
<4回戦・マツダスタジアム>
ヤクルトの田口麗斗投手(25)が20日、敵地での広島戦で移籍後4度目の先発登板。走者を背負いながらも6回1失点の粘り、待望の移籍後初勝利(2敗)を挙げた。
立ち上がりはボール先行のカウントが目立ったものの、丁寧な投球で序盤3回を無失点。4回は一死一、三塁のピンチで5番・長野に先制の中前適時打を許したが、続く坂倉を二直併殺に退け最少失点で切り抜けた。同点に追いついてもらった直後の6回も一死二塁のピンチだったが、西川を左飛に退けたあと、続く鈴木誠は空振り三振斬り。ピンチでクリーンアップを抑え込み渾身のガッツポーズを見せた。
田口は6回99球、4安打1失点、5三振2四球の粘投。これで7回無失点だった3日の古巣・巨人戦(東京ドーム)、6回2失点だった11日の中日戦(バンテリンドーム)に続き、3試合連続のクオリティースタート(QS=6回以上、自責点3以下)を達成し、今季の防御率は3.38となった。
ヤクルト打線は広島先発・森下の前に5回まで無得点だったものの、1点を追う6回、2番・中村の右犠飛で同点。7回は代打・川端の右前適時打で試合をひっくり返し、田口に移籍後初勝利の権利が発生した。救援陣は清水、マクガフ、石山の勝ちパターンが無失点でつなぎ、田口が移籍後初勝利。石山は6セーブ目を記録した。
地元・広島で移籍後初白星を手にした左腕は「特別な勝ちだったと思うし、僕だけの力だけではなく、野手の方やキャッチャーの中村さんも引っ張てくれた」と笑顔。ピンチを凌いだ6回の場面は、「追いついていただいて気持ちがかなり入った。それが良い結果につながってよかったです」と振り返った。ベテラン・川端の決勝打については「頼もしい先輩方がたくさんいる。チーム力が出たのかなと思います」と左腕。新天地での再ブレイクへ「チームのために1点でも少なく抑えて、1イニングでも多く投げられるように、これからも準備していきたい」と頼もしく語った。