今季は防御率2点台!好調の要因は…?
中断期間を挟んで4連勝中のヤクルトだったが、18日の試合は巨人に2-3で逆転負け。
プロ20年目の大ベテラン・石川雅規が6回1失点と試合を作るも、リリーフがつかまり通算177勝目は幻となった。
この日も持ち味である低めを丁寧に攻める投球術が光り、序盤から内野ゴロの山を量産した左腕。
初回、二死から四球と岡本和真の安打でピンチを迎えるも、そこを切り抜けると2回~4回は三者凡退。2点の援護ももらい、スイスイと投げ進めていく。
5回は先頭・大城卓三と中島宏之の連打で一・三塁のピンチを招いたが、吉川尚輝を併殺に斬って1点と引き換えに二死をゲット。6回も三者凡退に仕留め、6回1失点の好投でリリーフ陣にバトンを託した。
ところが7回、石山泰稚が先頭への四球から一死二・三塁と一打逆転の場面を作られると、ベテラン・中島宏之にはライト前に落とされる安打。
この間に二者が生還。試合をひっくり返されてしまい、この瞬間に石川の勝ち投手の権利も消えた。
打線も巨人リリーフ陣を攻略できず、そのまま2-3で敗戦。
連勝が4でストップし、2位浮上のチャンスも逃してしまったが、先発に課題を抱えているなかで、後半戦も大ベテランが元気に好投を見せたというのは今後に向けての希望となったことだろう。
この日の石川のピッチングについて、18日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した高木豊氏は「小さいながら、相手に向かっていく気持ちというのはまだまだありますね」と、巨人の強力打線を相手に果敢に投げ込んで行った姿勢を高く評価。
つづけて、「今年は特にコントロールが良い。低めに良く制球されている」と振り返り、2勝8敗で防御率4.48と苦しんだ昨季から一転、ここまで3勝2敗で防御率2.63という好成績を残すことができている要因についても言及した。
同じく番組に出演した解説者の江本孟紀氏も、「石川はコントロールが良さそうで意外と悪い時もある」とし、ボールが甘いコースに集まってしまうという課題について触れつつ、「今年はそういうのがなく、良くまとまっている。インコースにもズバッと攻めることができているので、それが今年の内容良さに繋がっていますよね」と解説。
現役最多の勝利数を誇る大ベテランは、自らの記録をどこまで積み上げることができるか…。優勝争いを見据えるチームにとっても、石川の存在は頼もしい限りだ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』