松中氏が挙げた“完全復活”のカギは…?
ヤクルトの主砲・村上宗隆が13日の中日戦で4打数3安打2本塁打4打点の大暴れ。今季初の猛打賞に2発、チームの全打点を挙げる活躍でチームに勝利を呼び込んだ。
まずは初回、プロ初登板となった中日先発・仲地礼亜から6試合ぶりとなる5号2ランを左中間へ放り込むと、1点差に詰め寄られた直後の8回裏無死一塁の場面では、打った瞬間にそれと分かる特大の一発をライトスタンドの上段へ。この日2本目となる6号2ランで粘る相手を突き放した。
試合後のお立ち台では「これからもっともっと打てるように頑張ります」とファンに宣言。苦しむ昨季の三冠王に当たりが戻ってきたのは、上位追撃を目指すチームにとって心強い限りだろう。
13日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の谷沢健一氏は「今まではアウトコースの高めを(左手を)返すように打っていた。それでは当然ゴロになったり、打球が低く飛んだりする」と村上の打撃を分析。
それがこの試合では「2本目のホームランは手が伸び切っていて、アッパーに見えるぐらい。外回りしないという意味では、少し円が大きくなったのでこれから楽しみ」と変化について触れながら、今後の活躍に期待を寄せた。
一方、同じく解説の松中信彦氏は「今日のホームランは完璧」と称えながらも、「左対左というのは軌道が合うんです」と解説。「今年は相手のインコース攻めが徹底しているので、今度は右ピッチャーの食い込んでくる球を完璧に打てるようになってくると、本来の村上選手になってくるのかなと」と付け加える。
具体的な例として「去年56号を打ったときの、右ピッチャーのインハイを完璧に打ったような打球が増えてくると、率も上がってくるだろうし、ホームランも量産してくるのではないか」とし、“右投手への対応”を完全復活へのカギとして挙げた。
“平成の三冠王”も注目する“令和の三冠王”の現状。この日の2発で本格的な復調へと向かって行くのか、あすからの打席にも注目が集まる。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』