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中森、ストレート主体の投球
ロッテの石垣島春季キャンプ第2クール最終日となった11日、今キャンプ初めて紅白戦が行われた。
紅組の先発・中森俊介はストレート中心の投球で、2回・31球を投げ、被安打0、与四球0、1奪三振、無失点に抑えた。中森は球数少なく2イニングを投げたが、「2ボールにする場面もあったので、そこも直していかないといけない」と反省。
ストレートに関しては「出力は出せていましたし、ファウルも取れていたので良かったと思います」と振り返り、0-0の2回二死走者なしで松川虎生を2ボール2ストライクから空振り三振に仕留めたストレートについては「狙いに行って追い込んでからだったので、コース厳し目に。低め低めというよりかは、力で真ん中から高めに投げる意識で投げました」と話した。
田中晴、2回無失点
白組の先発・田中晴也は初回に満塁のピンチを招きながらも0で切り抜けると、2回は3人で片付け、2回・41球を投げて2被安打、1与四球、0奪三振、無失点だった。
石垣島春季キャンプのブルペンでは、走者がいない時に振りかぶって投げていたが、この日の紅白戦では走者がいない時に振りかぶって投球していなかった。その理由について「足のステップは変わっていないんですけど、振りかぶるよりもノーワインドアップの方が個人的に前に行くタイミングが投げやすかったので、そういうふうにしました」と明かした。
この日のストレートには「まだまだバラバラなので、良い球はありますけど、もう少ししっかり精度を上げていきたいなと思います」と話した。新球として取り組んできたチェンジアップも0-0の2回二死走者なしの場面で、佐藤都志也の初球に投じた。「まだコントロール、精度は低いですけど、実戦で使える球だと思っているので、練習していきたいです」。
紅白戦での投球に関しては「真っ直ぐを中心に組み立てた中で、相手も真っ直ぐとわかっていますし、そこを上回る真っ直ぐを投げたかった。ストライク率、全体的にボールが多かったので、先発としてゾーンで攻めていかないといけない。そこはしっかり修正したいと思います」と振り返った。
木村、1回無失点
先発した中森の後を受けて登板した2年目・木村優人は1回・10球を投げ、被安打1、0与四球、2奪三振、無失点。主力の髙部瑛斗、藤岡裕大を連続三振に仕留めた。
木村は「真っ直ぐ中心の投球というのを投げる前からテーマにしていて、変化球は1、2球しか投げませんでした。ボールがある程度、高さもそうですけど、コントロールも自分の中では結構できました。力感のないフォームからのボールが一番の持ち味だと思っているので、十分今日は出せたんじゃないかなと思います。(藤岡を三振に仕留めた)あのボールも非常に力が抜けて良いボールがいったんじゃないかなと思います」と自己分析。
走者を出した時のストレートに関しては「コントロールは出てきてはいたと思うんですけど、空振りが取れるくらいの意識で投げましたが、ファウルになったりというのが1、2球あったので、空振りで押せるくらいの真っ直ぐを投げたいというのが正直なところ。ファウルというのは、悔しいというか、まだまだ投げられるんじゃないかなと思うので、突き詰めてやっていきたいと思います」と、最終的には三振に仕留めたが、髙部を1、2球目ファウルにさせた球に納得が行かなかったようだ。
寺地は攻守にアピール
紅組の先発マスクを被ったのが高卒2年目の寺地隆成。1打席目に「真っ直ぐ入りで、浮いたスライダーと思って、なかなか踏ん張りが効かなくて引っ掛けたような打球でしたけど、打ち損ないにしてはそんなに悪くはないのかなと。全然悪くない打席だったかなと思います」と、田中晴也からピッチャー強襲の内野安打を放った。
守っても、二塁盗塁を試みた友杉篤輝の盗塁を刺した。「スローイングを課題にしていた中で、自分の形の中でしっかり腕を振って、いいスローイングに繋がったのですごく良かったのかなと思います」。
紅白戦を振り返って、この日の出来について寺地は「守備の面では盗塁を刺した部分と、ブロッキングで止められた部分もありましたけど、2つ逸らしてしまったのでもう1回練習をし直して、しっかり試合の中で止められるようにしたいと思いました」と話し、打撃面では「2打席目初球ストレートを打ちにいってショートゴロだったと思うんですけど、あのショートゴロでも感覚自体は全然悪くなかった。自分のポイントで前で捉えて、あれが少しバットの上で当たって弾き返せていればショートの頭を超えて、自分の本来の打撃ができたと思うので、トータルで見たら悪くないのかなと思います」と振り返った。
和田は取り組んできたことを形に
白組の『5番・センター』で先発出場した和田康士朗は、1打席目に左前打、2打席目に二塁ゴロで走者を進めるなど、全2打席内容のある打席だった。
0-0の初回二死一、二塁の第1打席、田中晴也が1ボールから投じた2球目を、「練習通りの打球が打てたかなと思います」と、継続して取り組んできたセンターから反対方向の打撃でレフト前に運んだ。
0-0の4回無死二塁の第2打席、田中楓基が1ボール2ストライクから投じた5球目を打ちにいき二ゴロで、二塁走者・愛斗を三塁に進め、続く茶谷健太の犠飛につなげた。和田本人はこの打席に「最終的には進塁打のサインだったので、ランナーを進められて良かったんですけど、欲を言えば初球、2球目がファウルだったので、そこで進められれば良かったかなと思います」と課題を口にした。
試合後には、室内練習場横の打撃練習場で1時間近くマシン打撃。「打てない時期が何年も続いているので、周りのみんなは僕に期待はしていないと思うので、期待をしてくれるようなバッティングができるように頑張りたいと思います」と意気込んだ。
12日は休日で13日から第3クールが始まる。15日と16日には楽天モンキーズとの練習試合が予定されている。
取材・文=岩下雄太