コラム 2024.01.03. 07:00

“大出世”が期待できる「大穴」も …セ・リーグで“即戦力”になりそうなルーキーは誰だ!

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左:DeNA・度会隆輝 右上:広島・常廣羽也斗 右下:巨人・西舘勇陽 (C)Kyodo News
 1月に入るとプロ野球では、新人合同自主トレがスタートする。2024年のルーキーはドラフト1位12人のうち9人が大学生、1人が社会人ということで1年目から戦力になりそうな選手が多い印象だ。2位以下の選手も含めて、特に即戦力として期待できるのは誰なのだろうか、ピックアップしていきたい。今回はセ・リーグ編だ。


“戦国東都”でしのぎを削った二人


 まず先発ローテーション入りの期待もかかるのが、“戦国東都”でしのぎを削った常廣羽也斗(青山学院大→広島1位)と西舘勇陽(中央大→巨人1位)だ。

 常廣は、まだまだ細身で1年を戦えるだけの体力面には不安が残る一方、糸を引くような150キロ前後のストレートに加えて、140キロ前後で鋭く落ちるフォークなど変化球のレベルも高い。好調時であれば、プロの一軍で十分通用するだけのボールの力がある。勝負所でギアを上げられ、ピンチに強い点も長所だ。

 西舘は、下級生の頃はスピードがありながら、リズムが単調で痛打されるシーンが見られたが、4年秋は変化球の精度が見違えるほど上がり、一気に安定感が増した。ストレートの質は、常廣に比べると少し落ちるように見えるが、常にクイックで投げるスタイルは、打者にとっては厄介だ。

 広島、巨人ともに先発投手陣の3番手以降は流動的で、若手の底上げは必要不可欠。常廣と西舘は、チャンスを与えられる可能性は高く、できれば5勝以上を期待したい。


 同じドラフト1位の大学生では、下村海翔(青山学院大→阪神1位)と草加勝(亜細亜大→中日1位)が試合を作る能力は高いが、ストレートの力が少し不安を残す。また、先発投手陣が揃っているチーム事情を考えると1年目は時折一軍で投げる程度と考えておく方が妥当だろう。

 また、西舘昂汰(専修大→ヤクルト1位)は、完成度よりスケールの大きさが魅力だ。後半戦から一軍に定着し、本格的な戦力になる時期は、来季以降になると見ている。

 それ以外の投手では、森田駿哉(Honda鈴鹿→巨人2位)、松本健吾(トヨタ自動車→ヤクルト2位)、石黒佑弥(JR西日本→阪神5位)、又木鉄平(日本生命→巨人5位)といった社会人出身者の名前を挙げたい。

 彼らのなかで最も期待値が高いのは、オールドルーキーである森田だが、プロの世界では、どの球種も飛び抜けていないだけに、制球力の維持が重要になりそうだ。

 松本は、社会人1年目の日本選手権でパナソニックを1安打完封した時の投球ができれば、一軍で十分に活躍できるが、2年目は右肩の違和感で出遅れ、球威が戻らなかった。それを考えると、石黒と又木の方が、ピッチングに特長がある分、一軍で戦力となる可能性が高いだろう。

 石黒は、独特のテイクバックでボールが見づらく、両サイドを正確に突くコントロールを備えている。ロングリリーフや谷間の先発に上手くはまりそうだ。一方、又木は、ストレートは驚くような速さはないものの、球持ちが長く、左投手らしい角度がある。ドラフト会議後に行われた日本選手権では、リリーフと先発の両方で結果を残している。

 このほか、椎葉剛(徳島インディゴソックス→阪神2位)は、短いイニングであれば圧倒できるボールの力があり、ブルペン陣の一角に加わることも十分に期待できる。


野手は度会隆輝に期待大


 野手はどうだろうか。最も注目されるのは、度会隆輝(ENEOS→DeNA1位)。高校時代から定評があった天才的なバットコントロールに加えて、社会人になって長打力が見違えるようにアップ。軽々とスタンドまで運べるようになった。

 度会は、内外野を守れるため、チームにとって使いやすい選手だ。昨季限りでソトが退団したため、レギュラーが一つ空いており、度会が出場機会を得るうえで、追い風になりそうだ。ルーキーイヤーから「100安打、10本塁打」を十分に狙える逸材である。

 それ以外の野手では、佐々木俊輔(日立製作所→巨人3位)と泉口友汰(NTT西日本→巨人4位)に即戦力の期待がかかるが、チーム内にライバルが多く、いきなりレギュラークラスの活躍は難しい。

 彼ら以上にチャンスがありそうなのが、辻本倫太郎(仙台大→中日3位)ではないだろうか。中日は、2位で同じ内野手の津田啓史(三菱重工East)を指名しているが、動きの良さと総合的な守備力を考えると、現時点では辻本が上回っている。また、パンチ力があり、下級生の頃から中軸として活躍し続けてきた。攻守にプレーの堅実さが加われば、二遊間のレギュラー争いに加わる可能性も十分にありそうだ。

 大穴には、福島圭音(白鴎大→阪神育成2位)と尾田剛樹(栃木ゴールデンブレーブス→中日育成2位)を挙げてみたい。ともにスピードは抜群で、積極的な走塁は大きな武器である。昨季、育成出身でいきなり開幕スタメンを勝ち取った茶野篤政(オリックス)のような“大出世”を期待したいところだ。


文=西尾典文(にしお・のりふみ)
☆記事提供:プロアマ野球研究所

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