ニュース 2024.07.13. 18:16

120キロが出せてしまう小学生の今後【少年野球お悩み相談】

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【今回のお悩み相談】


数年前までは少年野球でお父さんコーチをしていた者です。今は高校球児の父です。

私の近隣の市には120キロ近いボールを投げると評判のピッチャーがいます。ちなみにその子は小6、軟式野球です。体のサイズも結構あるようです(私は実際には見ていません)。
界隈の少年野球関係者の間では「あれはすごい」「バットにかすりもしなかった」「あれは大阪桐蔭がスカウトくるぞ」というような声で持ちきりです。

でも私は小6で120キロも出せるからすごいのはではなく、120キロも出せてしまうことが怖いなと思いました。骨格の成長段階の幼い体でそんなにスピードが出てしまうことによる、肘への負担はどれくらいか?この先、怪我してしまうのではないか?そんなことを思ってしまいます。

この子が将来有望なのは間違いないと思いますが、ならば指導者は「いまはこんなにスピードが出てしまうと怪我をするかもしれないから、6割、7割くらいの力で投げなさい」とか、むしろピッチャー以外へのポジションへコンバートした方が良いと思うのです。

ですが、この子のチームは「今年は全国大会を狙える!このチャンスは絶対に逃せない!」という感じで、指導者保護者の鼻息も荒いようです。この子が怪我をしないか心配です。

部外者の私がこんな心配をするのは余計なお世話だと承知していますが、もしも皆さんのチームに120キロ近く投げられてしまう小学生がいたらどうしますか?

【ヤキュイクからのアドバイス】


■元学童野球保護者からのアドバイス


骨端線の閉じ具合を見てあげて欲しいですね。身体がまだ未熟の子どもが120キロを出すのはほぼ無理だと思いますので、120キロを出せる子は骨端線も閉じかけてると思います。閉じかけているようであればそんなに気にすることはないと思います(もちろん、肘や肩などのケアは万全に行うことが前提ですが)。
成長が止まった子はガシガシ筋トレをやるべきなのと同じで、あまり過保護になり過ぎるのもどうなのかなぁと私は思います。

■現役学童野球監督からのアドバイス


同じ学童野球の監督として、子ども達を預かる身として何をするかで考えると、肩周り、股関節、足首などの柔軟性を高める必要性を強く伝えますかね。身体が大きいが為に他の子に比べて「(120キロのボールを投げることが)出来てしまっている」事を特に注意深く見てあげる事が必要ではないでしょうか?

■現役中学硬式野球監督からのアドバイス


うちの息子も正にこの状態(当時小6で120キロ投げていました)で、肘、肩は小5と中2のときに怪我をしています。成長が早く、速い球を投げられる事が原因なのだと思いますが、その後は高校で140キロを超える球を投げ、一度も肩肘の怪我はありませんでした。
ご相談内容を拝見する限り、この環境でこの子にブレーキをかけられる大人は周囲にいないようなので、体に痛みが出る前に診察を受けられるような体制、環境が作れたら良いのかなと思います。投球過多が続くと、どこかで痛みが出たり何かしらの診断が出ることもあります(もちろんその様な症状が出ずに上のカテゴリー上がる子もいますので個人差はありますが)。

怪我をしても良いと思ってる人は誰もいないでしょうから、ケアをする環境は整えてもらいたいですね。この先も野球を続けていくことを考えているのであれば、早い段階から良いドクターやトレーナーに出会って欲しいと思います。あとは平日もガンガン投げることは避けられる様にしてあげて欲しいと思います。

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