ニュース 2017.03.28. 14:30

『メークレジェンド』の再現へ…2年目の由伸巨人、どん底からのスタート

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巨人・高橋由伸監督(C)KYODO NEWS IMAGES

大補強もオープン戦は最下位


 今年の巨人、大丈夫...?心配になったファンも少なくないことだろう。

 オープン戦は19試合で5勝14敗。勝率.263で12球団中最下位に沈んだ。WBCの影響でエースの菅野智之や打の中心・坂本勇人、扇の要・小林誠司を欠いていたとはいえ、打てない、守れないと状況は深刻。オープン戦最下位からシーズン開幕を迎えるのは実に9年ぶりの屈辱である。

 思えば、オフの話題を独占していたのは巨人だった。陽岱鋼に森福允彦、山口俊と史上初のFA3選手獲得に成功。さらに新助っ人として守護神候補のカミネロ、かつて楽天で活躍したマギーも獲得するなど、久しぶりの“本気補強”で他球団を震撼させた。

 もはや優勝が義務付けられたような大盤振る舞いだっただけに、その分落胆も大きい...。ここからいかにして立て直していくのか、就任2年目の高橋由伸監督の手腕が問われるところだ。


『メークレジェンド・アゲイン』なるか


 しかし、不安を口にするファンと同じくらい、“オープン戦最下位”という事実をポジティブに捉えているファンもいる。

 というのも、過去50年を振り返ってみると、巨人がオープン戦最下位になったのは1972年、1992年、2008年の3回。そのうち1972年と2008年はリーグを制覇し、1992年も首位と2ゲーム差の2位タイと不安を一蹴する結果を残しているのだ。

 9年前の2008年といえば、今でも巨人ファンの間で語り継がれる伝説のシーズン。そう、最大13ゲーム差をひっくり返す大逆転優勝を果たした『メークレジェンド』の年である。2008年のオープン戦の順位表を振り返ってみよう。

【2008年・オープン戦順位表】
1位 .727 西 武(8勝3敗2分)
2位 .625 中 日(10勝6敗1分)
3位 .588 ソフトバンク(10勝7敗2分)
4位 .583 広 島(7勝5敗1分)
5位 .533 ロッテ(8勝7敗1分)
6位 .500 阪 神(5勝5敗4分)
7位 .500 日本ハム(5勝5敗1分)
8位 .500 楽 天(6勝6敗)
9位 .429 ヤクルト(6勝8敗2分)
10位 .429 オリックス(6勝8敗2分)
11位 .400 横 浜(6勝9敗1分)
12位 .167 巨 人(2勝10敗3分)

 ご覧のように、2008年は15試合でわずか2勝...。しかも、このあと球団ワーストの開幕5連敗を喫するという最悪のスタートだった。それでも、ペナントレースは長丁場。最後の最後で順位表の一番上にいれば良いのだ、ということを9年前のチームは体現した。

 あとは指揮官がぶれずにチームを導いていくこと。『メークレジェンド』の再現を成し遂げることができるのか。どん底からのスタートとなる2年目の由伸巨人から目が離せない。

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