ロッテの岩下大輝[撮影日=2020年2月6日]

◆ 走者を背負いながらの粘投

 16日の日本ハム戦に先発したロッテの岩下大輝は、初回に2点を失い、2回以降も走者を背負いながらの投球も、5回を2失点と試合を作り今季3勝目を挙げた。

 昨年、「立ち上がりは僕の中で課題」と話していたように、自身のイニング別失点では昨季、初回が最も多い14失点だった岩下。今季は開幕してから2試合の登板において、いずれも初回は無失点と、比較的落ち着いた立ち上がりを見せていた。

 しかし、この日は初回に先頭の西川遥輝にライト前に運ばれると、一死後、近藤健介にライトフェンス直撃の二塁打で続かれ、一死二三塁と得点圏に走者を背負う展開に。4番・中田翔を一ゴロに仕留め二死としたが、続くビヤヌエバに打者有利のカウントからストレートをレフト前に弾き返され、2点適時打を浴びてしまった。

 さらに6番・清宮幸太郎にも四球を与えて二死一二塁とピンチは続いたが、渡邉諒を遊ゴロに。初回から30球を要しながらも、なんとか2失点で切り抜けた。その後、2回はストライク先行で、わずか8球で三者凡退。3回と4回はヒットや死球などで走者を許したが、三振や併殺打で要所を締めた。

 逆転してもらった直後の5回には、2本の安打と四球で二死満塁としたが、初回に2点適時打を浴びたビヤヌエバからスライダーで空振り三振を奪って勝利投手の権利を得た。結局、岩下はこの回が終わったところでリリーフ陣に後を託し、6回から登板した田中靖洋が1点を失うも、7回・石崎剛、8回・小野郁、9回は守護神・益田直也が1点のリードを守って、白星を手にした。

 この日の岩下は初回に2点を失ったが、2回以降は走者を出しながらも、ホームを踏ませない粘りのピッチング。5回で100球を超えてしまったが、それでも最少失点で抑え、最低限の役割は果たした。振り返れば昨年の春先も、初回に失点するものの、2回以降は走者を出しながら無失点に抑える粘りの投球を見せてきた。そういった部分では、良い意味で岩下“らしさ”が詰まった104球だったようにも思う。

◆ 若手がやらなきゃ

 今季はFAで美馬学を楽天から獲得したが、実績のある涌井秀章が楽天へトレード移籍。リーグ制覇するためには実績のある美馬、石川歩の活躍も必須だが、岩下をはじめ種市篤暉、小島和哉といった若手先発投手も美馬、石川に負けないくらいの投球が求められる。

 春季キャンプ中には「涌井さんが抜けたからではなく、涌井さんがいてもいなくても、若手がやらなきゃいけない。いまはチーム的な流れの中で僕らの世代が出てきている。僕もその流れに乗り遅れないように頑張らないといけない」と決意を述べていた。ここまでは3試合の登板で3勝と、しっかりとチームに勝ちをもたらしている。

 欲を言えば、もう少し長いイニングを投げてもらいたいところ。6月25日のオリックス戦が83球(5回2/3)、7月2日の楽天戦が84球(5回)、この日は5回104球で降板しており、6イニング以上を投げられていない。次回の登板では6回の壁を超え、チームに勝ちをもたらすようなピッチングに期待したい。

文=岩下雄太

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