春のセンバツ・23日の見どころ
新型コロナウイルスの影響によるまさかの中止から1年…。聖地に球児たちの姿が帰ってきた。
19日(金)に開幕した『第93回選抜高等学校野球大会』。ベースボールキングでは、プロアマ野球研究所とタッグを組んで、公式YouTubeチャンネルでアマチュア野球特化企画「みんなのドラフト」を展開中。
今回はスカイAのドラフト中継でもお馴染みのスポーツライター・西尾典文氏に、センバツの対戦カードの見どころを紹介してもらった。
高校No.1投手は誰だ…!?
▼ 第1試合(09時00分)
市和歌山(和歌山)- 県岐阜商(岐阜)
「いやぁ、この日はみなさん朝から釘付けじゃないですかね」。今大会の初戦の組み合わせの中でも特に好カード揃いとなった大会4日目。初戦で登場するのが市和歌山の注目右腕・小園健太だ。
西尾氏も早くから「この秋の目玉候補、高校生では一番の注目株」と語っていた逸材。一方で、対する県岐阜商と言えばアマチュア球界で名を馳せる百戦錬磨の名将・鍛治舎巧監督。「当然、小園選手のことは研究してくるでしょうし、徹底的に対策を練ってくるでしょうからね。まずはそこが楽しみです」と、注目すべき構図を挙げる。
また、「実は両チームとも捕手が良い。市和歌山は松川虎生選手。県岐阜商は高木翔斗選手。どちらもプロ注目の強打の捕手です」とのこと。「エースをどうリードしていくのか、そして両者ともおそらく4番に入るので、そこをいかにして封じていくか。こちらも見どころになると思います」と、両キャッチャーの対決にも期待を寄せた。
▼ 第2試合(11時40分)
智弁学園(奈良)- 大阪桐蔭(大阪)
つづく第2試合は、早くもファンの間で「事実上の決勝戦では…?」と囁かれる名門同士の対戦。昨秋の近畿大会・決勝戦の再現が、1回戦で実現する。
西尾氏も「ずっと1回戦から好カードが…という話をしている気がしますが、その中でもやっぱり一番の注目カードになるでしょうね。秋は智弁学園が勝ちましたが、今年の大阪桐蔭はまたまた“最強世代”と呼ばれるような戦力。同じ相手に2度敗れるわけにはいかないでしょう」と、リベンジに燃える“横綱”の逆襲を予想している。
また、対決のカギを握るのは「大阪桐蔭の2枚看板ですかね」と西尾氏。「エース左腕の松浦慶斗投手と、冬の間にさらにパワーアップしてきそうな関戸康介投手。秋は智弁学園の強力打線にやられましたので、チームとしてのリベンジのためには、この両投手のリベンジがまず重要なポイントになりそうです」と展望した。
▼ 第3試合(14時20分)
広島新庄(広島)- 上田西(長野)
第3試合も高校野球ファンにはお馴染みのチームが登場。自慢の投手力で中国地区を制した広島新庄に、強力打線を武器にセンバツ初出場を掴んだ上田西が挑む。
「広島新庄といえば、“サウスポーの名産地”として有名なんですよ」と西尾氏。「巨人からヤクルトへ移籍した田口麗斗投手や、日本ハムに行った堀瑞輝投手も新庄の出身ですね。近年も新庄と言えば好左腕のイメージが続いていましたが、今年は右の花田侑樹投手がエース。中国大会でも優勝の原動力となりましたし、打撃も良い選手。中心選手です」と、注目すべきキーマンの名前を挙げる。
一方、上田西についても、「独特なロゴでも有名ですが、実は春は初めての出場なんですよね。ただ、長野県ではずっと安定して強さを誇っていますし、今年は打線、攻撃力が自慢。花田投手にどう挑んでいくのか、3試合目まで見逃せませんね」と解説。朝から夕方まで、白熱した戦いに期待がかかる。
☆協力:プロアマ野球研究所