ロッテ・山口航輝

 ロッテはオープン戦で、12球団で3番目に少ない「5」失策と安定した守備を見せた。

 ロッテは2019年の「67」失策、昨季の「53」失策は、いずれもリーグ最少の失策数と、安定した守備力を誇る。オープン戦で失策数の少なさが12球団トップとはならなかったが、オープン戦最初のゲームとなった3月2日のオリックス戦から3月10日の楽天戦にかけて6試合連続で無失策だった。

 2月の練習試合、3月のオープン戦を映像で見ていると、走者がいないときにオリックスの吉田正尚、モヤ、T-岡田が打席のときにショートが二塁ベース付近に守備位置を取っていたり、3月6日の西武とのオープン戦では山川穂高が打席のときにセカンドがセカンドベース後方、森友哉が打席のときにショートがセカンドベース後方、セカンドもかなり深めに守るなど、シーズンに向けてだろうか極端な守備シフトを敷いていた。

 また、昨季から一軍でプレーしていた選手だけでなく、一軍を目指す若手選手たちの守備力も光った。外野手登録ながら昨年11月のフェニックスリーグから一塁の守備に本格挑戦する山口航輝は、一、二塁間の当たりを広い守備範囲で、しっかりと処理しアウトにするなど好守備を連発。2月18日の楽天戦では一、二塁間への鋭いライナー性の打球を好捕した。オープン戦では一塁で9試合に出場し、無失策だった。

 打撃、守備、走塁のなかで守備に一番の自信を持つと話したドラフト3位ルーキー・小川龍成(国学院大)もさすがの守備を魅せた。対外試合が始まった当初はミスがあったものの、オープン戦ではショートのポジションで12試合に出場し、失策は1。

 外野に抜けるかと思われた打球をひょこっと現れて、あっという間に一塁へアウトにする姿は小坂誠コーチの現役時代を彷彿させる。アウトにできなくても、外野に抜けていれば二塁打になりそうな当たりを広い守備範囲で、内野安打にとどめるということもあった。3月19日に行われた巨人とのオープン戦で、スライディングした際に右膝を負傷し途中交代。20日以降のオープン戦・練習試合に出場しておらず状態が気になるところではあるが、元気にプレーすることができれば、守備面では大きな戦力となる。

 外野の守備でも藤原恭大が、2月21日のDeNAとの練習試合で、田中俊太がセンター後方に放った打球に腕をめいっぱい伸ばし、飛びつきながらキャッチした。オープン戦がはじまってからも、3月2日のオリックス戦で太田が放ったセンター前に落ちそうな当たりをダイビングキャッチすれば、3月12日の中日戦では大阪桐蔭高の先輩・平田良介が右中間に放った打球をキャッチ。前後左右に広い守備範囲でアウトにした。

 “堅い守備”が定着しつつあるマリーンズ。昨季はリーグ最少失策ながら、ゴールデングラブ賞を受賞した選手がいなかった。今季は3年連続リーグ最少失策を記録し、さらにはゴールデングラブ賞を数多く輩出したいところだ。

文=岩下雄太

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