ソフトバンク時代の上林誠知 (C) Kyodo News

 中日は中島宏之(前巨人)、上林誠知(前ソフトバンク)、山本泰寛(前阪神)、板山祐太郎(前阪神)の4人の野手を獲得した。

 今季の中日の野手陣を振り返ると、オフに二遊間のレギュラー格だった阿部寿樹を楽天、京田陽太をDeNAにトレードで放出し、22年に夏場以降ショートのスタメンで出場することの多かった龍空、ドラフトで獲得した村松開人、田中幹也、福永裕基、新外国人のカリステらで“二遊間”のレギュラー固定を目指したが、要所で良い働きを見せるも、シーズン通してセカンド、ショートの定位置を掴んだと呼べる選手は現れなかった。また、“4番候補”として獲得したアキーノもわずか1本塁打に終わった。

 ベテラン・大島洋平が通算2000安打を達成するなど今季も打率.289をマークすれば、レギュラー2年目だった岡林勇希もリーグ3位の163安打を放ち、現役ドラフトで加入した細川成也がチームトップの24本塁打、78打点と躍動。ただチーム全体で見ると、チーム打率.234、71本塁打、390得点はいずれもリーグワーストで、チーム盗塁数36もリーグワースト2位の数字だった。

 投手陣はリーグ2位のチーム防御率3.08と抜群の安定感を誇ったが、とにかく打線が課題となっている。戦力外通告を受けた中島、上林、山本、板山の4選手を獲得したが、彼らが来季どこまでチームの戦力として活躍できるかどうかも、打線全体の向上に関わってくる。

 特に上林誠知は近年、故障や不振で悔しいシーズンが続いているが、17年と18年には規定打席に到達し、18年は全143試合に出場して、打率.270、22本塁打、62打点と活躍したシーズンがある。今季現役ドラフトで加入した細川のように環境が変わって、再ブレイクの可能性も秘めている。

 また、山本は阪神でプレーした今季内野陣が固定され、内野の控えにも小幡竜平、糸原健斗などがおり、一軍出場はなかったが、内野は全ポジションこなせるユーティリティープレーヤー。昨季、一昨年は内野の全ポジションで出場した。打撃面でも阪神移籍1年目の21年は一軍で打率.186だったが、昨季は打率.249をマーク。来年の春季キャンプからアピールしていけば、十分レギュラーを掴めそうだ。

 中日の課題は攻撃。その攻撃において、ドラフトで指名した新人選手、戦力外通告を受けて獲得した選手に、“戦力”として頼らなければいけない現状にチームとしての苦しさがある。ただ、来季高卒5年目の岡林が一本立ちし、細川、石川昂弥といった期待値の大きい若手野手はいる。新人、戦力外組、若手、中堅、ベテランがうまく機能し、来季こそ打って投手陣を助ける試合を増やしたい。

この記事を書いたのは

岩下雄太

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