21年ぶりの…

　今年は7月13日（金）と14日（土）に開催されるプロ野球の真夏の祭典「マイナビオールスターゲーム2018」。25日にはファン投票の結果も発表となり、いよいよお祭りムードが高まってきている。

　今年のファン投票の結果を打ち込んでみると、あることに気が付いた。カタカナがない。そう、今年は外国人選手がひとりも選出されていないのだ。

　これは意外と珍しいことで、調べてみると1997年以来で実に21年ぶりのこと。毎年ひとりは指名打者や外野手部門で引っかかっていたのだが、ついにその連続記録（？）が途切れたということになる。

「#メッセンジャーをオールスターに」？

　中でも注目の外国人選手といえば、阪神のランディ・メッセンジャーだろう。長きにわたってローテーションの中心として活躍してきた虎の大黒柱であるが、なんと過去8年間で1度も球宴とは縁がなかった。

　今年は第1戦が京セラドーム大阪で行われることもあって、SNS上では「#メッセンジャーをオールスターに」という運動も見られたが、ファン投票の結果は3位に終わっている。

　今季はここまで防御率がリーグ3位、勝ち星は2位タイで奪三振も3位と成績的には申し分ないのだが、注意しなければならない点がある。実はオールスターゲームにおいても“外国人枠”が存在しているということだ。


【オールスター選抜規定】
▼ 外国人選手の人員
・1チーム4名以内（投手もしくは野手としてそれぞれ3名以内）とする。
・ファン投票で選抜された場合はこの制限はない。
※ただし、いずれの場合もラインアップに同時に入れることができる人数は投手1名、野手3名以内とする。


　基本的にはペナントと同じく1チーム4名までで、「投手4：野手0」やその逆のような極端な運用は不可。ただし、投票で選ばれた選手についてはそのままチームに入ることができる。

今年はファン投票で選出された外国人選手がいなかった分、イスは4つフルで空いている。もちろん、この状況はメッセンジャーにとっては大きなチャンスと言えるだろう。

　残されたチャンスは3回――。選手間投票と監督選抜、そして“28番目の男”を決める「プラスワン投票」。メッセンジャーは来日9年目にして悲願のオールスター初出場を掴むことができるだろうか。今後は28日（木）にまず選手間投票の結果が発表され、それを受けての監督選抜メンバーは7月2日（月）に発表。そして最後にプラスワン投票の結果が7月10日（火）に発表となり、全選手が出揃う。

直近5年・オールスターに選出された外国人選手

▼ 2017年
＜パ・リーグ＞
（日）ブランドン・レアード [内／監督選抜]
（ソ）アルフレド・デスパイネ [指／選手間]

＜セ・リーグ＞
（神）マルコス・マテオ [投／ファン]
（中）ラウル・バルデス [投／監督選抜]
（巨）ケーシー・マギー [内／選手間]
（中）アレックス・ゲレーロ [内／監督選抜]


▼ 2016年
＜パ・リーグ＞
（ソ）デニス・サファテ [投／ファン]
（日）クリス・マーティン [投／監督選抜]
（西）エルネスト・メヒア [内／選手間]
（日）ブランドン・レアード [内／監督選抜]

＜セ・リーグ＞
（巨）スコット・マシソン [投／監督選抜]
（ヤ）ウラディミール・バレンティン [外／選手間]
（広）ブラッド・エルドレッド [外／選手間]
（中）ダヤン・ビシエド [外／監督選抜]


▼ 2015年
＜パ・リーグ＞
（ソ）エディソン・バリオス [投／ファン投票] ※辞退
（オ）ブランドン・ディクソン [投／監督選抜]
（ロ）ルイス・クルーズ [内／監督選抜]

＜セ・リーグ＞
（ヤ）トニー・バーネット [投／監督選抜]
（De）ホセ・ロペス [内／選手間]
（中）エクトル・ルナ [内／監督選抜]


▼ 2014年
＜パ・リーグ＞
（ソ）デニス・サファテ [投／監督選抜]
（日）マイケル・クロッタ [投／監督選抜]
（ソ）李大浩 [内／選手間]
（オ）ウィリー・モー・ペーニャ [指／ファン、選手間]

＜セ・リーグ＞
（広）キャム・ミコライオ [投／ファン]
（広）キラ・カアイフエ [内／ファン]
（De）トニ・ブランコ [内／選手間]
（広）ブラッド・エルドレッド [外／ファン、選手間]
（ヤ）ウラディミール・バレンティン [外／ファン、選手間]
（神）マット・マートン [外／選手間]


▼ 2013年
＜パ・リーグ＞
（オ）李大浩 [内／ファン、選手間]
（楽）アンドリュー・ジョーンズ [指／ファン、選手間]

＜セ・リーグ＞
（De）トニ・ブランコ [内／ファン、選手間]
（中）エクトル・ルナ [内／選手間] ※辞退
（ヤ）ウラディミール・バレンティン [外／ファン、選手間]
（神）マット・マートン [外／選手間]