ロッテの南昌輝【撮影日=2019年2月8日】

 ロッテは4日、高野圭佑と阪神・石崎剛の交換トレード成立を発表した。石崎は力強いストレートを武器にする中継ぎ投手。交流戦前までのチーム救援防御率は2.82だったが、交流戦以降の救援防御率は3.77と上がりやや疲れも見える。

 また昨年は夏場以降リリーフ陣が打たれるケースが目立ち、星を落とした試合も多かった。石崎を補強し、リリーフ陣の層を厚くするという狙いもあるのだろう。石崎はオールスター明けの起爆剤として期待されるが、ファームで一軍昇格のチャンスを伺うリリーフも多い。その一人が、南昌輝だ。

 南は16年に54試合に登板。昨季は5月に月間防御率0.82をマークするなど、前半戦だけで35試合に登板して、防御率3.00の成績を残す。しかし、前半戦終了後あたりから身体に違和感を覚え、8月に国が難病に指定する『黄色靭帯骨化症』の手術を受けた。

 10月下旬にブルペンで投球練習を再開し、春季キャンプでは打撃投手を務め、3月に入ってからは二軍の教育リーグにも登板。3月17日の西武との二軍戦で今季初登板を果たし、1回を無失点に抑えるなど順調に回復しているように見えた。

“手術前の状態”に戻すのではなく、“新しい感覚”を作っていくと話していたが、自分の思い描くボールを投げられず試行錯誤していた。そんな中、4月下旬に右足のふくらはぎを肉離れし離脱。

 「怪我をしていて、試合で投げられなかったので、何かを変えるチャンスだなと思った。せっかくだったら、良くなってから戻りたいと思っていた」。

 これまでは走者がいないときはノーワインドアップで投げていたが、故障から復帰した6月9日の巨人二軍戦以降は「セットの方がブレが少なかった」と走者がいないときもセットポジションで投げるようになった。

 「身体のケアとか状況とかを確認したなかで、そこからの方がハマる感覚があった。いろいろ試してあそこが良かったと思ったので、これでいってみようと思いました」と肘の位置もやや下げて、スリークォーター気味に変更。

 「バッターもいることなので、なんともいえないですけど、真っ直ぐはいい感じで投げられている」。6月9日の巨人戦以降、二軍戦に7試合に登板し、5回1/3を投げて打たれた安打は1本。奪三振数はイニングを上回る10個。ここ3試合は1イニングに複数の三振を奪っている。

 「甘い球もあるので結果、それが一軍にいったときに打たれたら意味がない。そういうボールを減らしていきたい」と、抑えているからといって今の投球に満足しているわけではない。

 現在一軍は9連戦真っ只中。オールスター明けには10連戦、9連戦と大型連戦が続く。「二軍で抑えるのが仕事ではない。一軍で抑えられるような準備を今のうちにしっかりやっていきたい」。夏場の救世主になるべく、二軍でその時を待つ。

取材・文=岩下雄太

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