ロッテの成田翔【撮影日=2019年2月7日】

 「悔しいシーズンだったというのが一番ですけど、ファームではある意味充実しました。50試合以上投げても、まだ投げられるくらいの力はある。経験できたことは大きい。2つの感じがします」。

 今季をこのように振り返ったロッテの成田翔は、ルーキー時代の16年以来3年ぶりに一軍登板はなかったが、ファームではシーズン自己最多となる51試合に登板した。

 開幕からファームで9試合連続無失点をマークするなど成田は、5月が終了した時点で25試合に登板して、1勝2敗2S、防御率1.57をマーク。抜群の安定感を誇った。

 6月は7登板・4回2/3を投げて防御率7.71とやや調子を落としたが、7月以降は再び調子を取り戻した。7月7日の楽天戦では、「向かい風だったので、スライダーとチェンジアップがめっちゃ曲がった。風を活かせたかなと思います」と1回2/3をパーフェクトリリーフ。

 成田は夏場に再び復調したことについて「自信になりました。最初は休んで戻そうと思ったんですけど、それでは意味がないと思いました。トレーニングして戻せたのが、一番いいきっかけだったなと思います」と振り返った。

 8月4日の楽天戦から6試合連続無失点に抑え、8月18日に今季初昇格を果たした。状態を上げていた中で昇格するも、一軍で登板の機会が訪れず、8月22日に一軍登録を抹消された。その後、ファームで一軍を目指し、アピールを続けていたが、昇格することなく、シーズンを終えた。

 「一番は悔しい思いがあるので、その悔しい思いを忘れずに、しっかりやって、来シーズンにぶつけないと意味がないと思う。この思いを忘れずに1日1日やっていきたいと思います」。

 来シーズンに向けた戦いはもう始まっている。このオフは「球の強さを継続して、一番は来シーズンに見合うフォームを見つけること。1年、1年、誰もがフォームは違うと思うので、そこを早くみつけて自分のモノにしなければと思っています」と話す。

 小野晋吾二軍投手コーチは成田について「ファームで50試合近く投げて、投げる体力、そういうところを磨くことができた。一軍でそっくりそのままやってもらわないと困る。そういう土台作りができたのかなと」と発破をかける。

 また、プロ5年目となる来季、成田と同学年の大卒の選手がプロ入りする。「負けるつもりはないですが、お互い切磋琢磨してやっていければと思います」とメラメラと闘志を燃やす。一軍登板はなかったが、ファームで経験を積んだ成田。この悔しさを来年、一軍のマウンドでぶつける。

取材・文=岩下雄太

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