ニュース 2022.09.12. 08:47

9月は得点圏打率.500、8打点 頼もしくなってきたロッテの4番・山口航輝

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ロッテ・山口航輝 (C) Kyodo News

4番打者として


 8月19日の楽天戦から現在20試合連続4番で出場するロッテの山口航輝。この間の打撃成績は打率.240(75-18)、2本塁打、11打点だ。山口に4番へのこだわりについて訊くと、「普通にやることは変わらないです」と、平常心で試合に挑む。

 9月に入ってからは勝負強い打撃が光る。特に9月はここまで月間リーグトップの8打点、得点圏打率は驚異の.500だ。7日の西武戦では自身初となる2桁第10号3ランを放てば、10日の楽天戦の3回には田中将大から第11号3ラン。

 9月だけでなく今季は、3月27日の楽天戦で8回に代打で登場し、一時逆転となる3ランを放つなど、勝負強い打撃を披露している。

 6月に行ったオンライン取材で昨季に比べてチャンスに強くなった理由について「(チャンスに)強いというか、たまたまかもしれないですけど、いいところでヒットになるというのはたくさんあるので、チャンスでは集中力が一層増してきますし、代打での経験もいきているのかなと思います」と明かした。


一軍に定着


 昨季は好不調の波が大きかったが、今季は5月こそ月間打率.167だったが、その他の月は2割以上打っており、3・4月(.306)と8月(.306)は月間打率3割を超えた。新型コロナウイルス陽性判定を受けて離脱した時期はあったが、今季は不振による降格はここまで1度もない。

 今季はオープン戦で外の変化球に手を出し空振りしている場面が目立ったが、その後しっかり修正するなど、対応力が上がった印象だ。ただ6月の時点で本人は「いや〜全然、まだまだうまくいっているとは思いませんし、うまくできていればもっと打てているはずですし、もっと試合に出ているのかなと思います」と厳しく自己評価していた。それでも、7月は月間本塁打3本、8月は月間打率.306をマークするなど、コンスタントに結果を残せるようになったことが、一軍定着した要因といえるのではないだろうか。

 2年間ファームでみっちり鍛え、3年目に開幕一軍を掴み、一、二軍を行き来する時期もあったが9本塁打を放ち、4年目の今季は昨季の経験を踏まえて1日の始まりと終わりにしっかりと打撃練習をし、ここまで11本塁打、44打点の成績を残す。

 ロッテは長年日本人の大砲を不在にしていたなかで、順調に成長していけば将来的には、シーズン30本塁打も夢ではない。振り返れば、今から4年前の新入団会見では「ホームランを30本以上打って、ホームランを獲りたい」と掲げていた。毎年着実に成長した姿を見せる山口。リーグ優勝、CS進出に向けて負けられない試合が続く中で、チャンスで価値のある本塁打を放って欲しいところだ。

文=岩下雄太

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