4月16日に今季初昇格を果たしたロッテ・菊地吏玖は今季2度目の登板となった22日のオリックス戦、走者を出しながらも1回を無失点に抑えた。
1-4の9回に登板した菊地は、先頭の中川圭太を144キロのストレートで左飛に打ち取る。続く西野真弘に左前打、若月健矢に四球を与え、得点圏に走者を背負ったが、紅林弘太郎を1ボール2ストライクから119キロのカーブで右飛、渡部遼人を2ボール1ストライクから投じた4球目の147キロストレートで左飛に仕留めた。
◆ 投球フォーム
菊地はプロ2年目の24年に夏場以降、一軍に定着し、20試合に登板して、1勝2ホールド1セーブ、防御率2.25の成績を残したが、昨季は24年を上回る21試合に登板するも、防御率5.32と悔しいシーズンに終わった。
昨秋のフェニックス・リーグではクイック気味で投げたり、左足を大きく上げて投げていた中で、「クイックもフォームは割とスムーズに投げられるね、とコーチに言ってもらいますし、自分で見ていても思うところではあるんですけど、何ていうんですかね、足をちゃんと上げたほうが僕はまだ力が伝わっているかなというのがあるので、その辺はデータ見ながらになりますけど、とりあえずは足を上げていこうかなと思っています」と、シーズンオフは、“投球フォームのロス”の改善に励んできた。
都城キャンプでは「形になっているところもあれば、まだまだ練習する必要がありつつという感じです」と試行錯誤。対外試合が始まってからは走者がいない時に振りかぶって投げている時もあったが、3月の二軍戦では走者がいない時もセットポジションからクイック気味で投げていた。
クイック気味で投げているのは、“投球のロス”をなくす部分が関係しているのだろうかーー。
「スムーズに入れるので、その辺を意識しながら、クイックで染み込ませてから、足を上げたほうがより力は入る気がしています。クイックにしてからロスもちょっと減って、平均的な球速は戻った気がするので、その辺を引き続き伸ばしつつというイメージではあります」
◆ ストレート
クイック気味のフォームにしてから、ストレートも強さが出てきた。4月11日の日本ハム二軍戦、18-7の8回先頭の宮崎一樹を2ストライクから見逃し三振に仕留めた外角ストレート、4月15日のオイシックス戦、7-10の9回二死三塁で岸川和広を2ストライクから空振り三振に仕留めた146キロのストレートが良かった。
「(今季一軍初登板だった)楽天戦で(ストレートを)弾かれてしまって、あそこは球種の選択ミスであったり、投げどころの単純なミスなので、それ以外のところはファウルも取れているかなと思います。ファームでは引っ張らせないイメージでずっとやっていた。その辺はクリアできつつあるのかなという感じですかね」
4月11日の日本ハム二軍戦では投球テンポがいつもよりも早かったが、その裏にバッテリーを組んだ田村龍弘のアドバイスがあった。「タムさん(田村龍弘)にどんどんいくぞと言っていただいて、ポンポン行ってというのもありますし、僕の投げるポジション的にここから追い上げていくぞという雰囲気には、守備に時間をかけてられない。どんどんストライクを投げていかないといけないですし、どんどんストライクを投げていくというのは、バッターにとっても、嫌というか初球からどんどんいけるとピッチャーも有利に入ることができる。色々加味しながら、というところではありますね」
フォークは都城春季キャンプ中、「今まではその日の状態によって左右されそうな感覚が難しいところが多かったんですけど、種市さんに聞いたフォークはちょっとそういうのではなくて、あまり日によっての差が減りそうな。僕の場合フォークは感覚がなくなりやすいんですけど、その感覚がなくなるというのが減りそうな感触はありますね」と種市篤暉から聞いたフォークに好感触を得ていたが、実戦で打者と対戦して「ファームで投げていた時は安定してきたというか、投げミスにならなくなってきているなという感じです。ミスして浮いても右バッターに食い込んで(インコースのシンカー系)のイメージで投げて、そんなふうになりつつあるのかなという感じなので、あとは一軍でもしっかり投げながら、バッターの反応を見ながらできればなと思います」と話した。
3月17日の楽天二軍戦、0-1の9回先頭の青野拓海を1ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた4球目のインコース130キロシンカー系のフォークは、非常に良かった。
カーブも二軍戦からカウント球で良いアクセントになっている。「野手にとってもスイングをかけにくいボールになっているのかなと思っています。おそらくまっすぐを張ってくるであろうところに対して、100キロ台、出ても110キロのカーブでストライクが取れると、その後の幅も広がりますし、それが決まると楽に進められるボールになるのかなと思います」
22日のオリックス戦は走者を出しながらも無失点に抑えた。「1試合1試合必死に投げて、結果を出すことでしか生き残れないですし、より良いポジションで投げるというのも難しくなってきてしまう。やれることを全部やり切りながら1試合1試合過ごせればなと思います」。とにかく一軍で居場所を掴むために、0で抑えていく。
取材・文=岩下雄太