「ノーバウンドで投げて。見事ですよ」

　広島が阪神に競り勝った。首位攻防戦の初戦をモノにし、阪神とのゲーム差を2に広げた。

　広島打線は阪神先発の村上頌樹に対し2回、2死一二塁からの林晃汰のサードゴロが佐藤輝明の冒頭を誘い先制。3回には末包昇大の内野ゴロと坂倉将吾のタイムリーで2点、続く4回にも秋山翔吾のタイムリーで4回までに4得点と試合を優位に進めた。守りでも今季初登板となった広島の先発・森翔平が5回を1失点（自責0）と好投すると、後を継いだ4投手も2失点で踏ん張り勝ち切った。

　9日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では8回、コルニエルが2点を失い、なおも2死一塁と阪神に追い上げらた場面で、ショート矢野雅哉が三遊間深い打球をファーストで刺す大ファインプレーに注目。まず解説の高木豊氏が「びっくりするでしょ。いやもう原口もこれ刺されたら、自分で足が遅いとはわかってるけど、もう納得するしかないですよ。これをまたノーバウンドで投げて。見事ですよ」と絶賛すると、MCを務めた谷繁元信氏も「本当に守備範囲も広いし、肩もいい」と頷いた。

　もう一人の解説者の五十嵐亮太氏も「メジャーでもなかなか生まれないようなプレーですね。捕ってからも無駄がないじゃないですか。取ってすぐなんです。またあそこで（体勢が）崩れないっていうのがすごいですよね。体の強さも肩の強さもっていうところですね」と身体能力の高さにも注目しつつ、驚きを隠さなかった。

　佐藤輝明の悪送球などミスの目立った阪神に対し、好プレーでピッチャーを助けた広島。勝利の女神が微笑むのはやはり、セオリー通り広島だった。


☆協力：フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』