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「もう本当にそろそろチャンスもなくなってくる年齢になってくるので、危機感を感じながらっていう感じです」。
ロッテの和田康士朗は、石垣島春季キャンプの全体練習後、ほぼ毎日、室内練習場横のマシンを相手に2時間近く打ち込んだ。
石垣島春季キャンプ中の和田を見て、今季に向けての危機感、覚悟というものが非常に伝わってきた。和田本人も「そろそろ足も衰えてくる年齢に近づいてくるかなと思うので、バッティングでアピールしていかないと生き残っていけない。バッティングを一番に頑張りたいなっていう思いです」と覚悟を示した。
和田は昨年の秋季練習で、センターから反対方向、バットの内側から出すことを取り組み、自主トレ期間中もその意識を継続し、バットを振った。
昨年、シーズン終了後に「僕自身ここまでわからなくなるとは思わなかった」と話したように23年の打率.265から昨季は打率.150と苦戦したが、「秋で色々ちょっとダメな部分とか、よかった部分がちょっと少しずつわかってきたので、その意識を残しつつやってきたっていう感じですね」と、オフの間に自身の打撃を見つめ直してきた。
「フライをあげたら足も活かせないので、まず転がしてライナー打つのが1番ですけど、まずはフライを打たないようなバッティングをしたいなと思います」。打撃の軸、幹となる部分もしっかりと整理。
石垣島春季キャンプが始まってからは、2月11日の紅白戦、0-0の初回二死一、二塁の第1打席、「練習通りの打球が打てたかなと思います」と、田中晴也が1ボールからの2球目のレフト前はこれまで取り組んできた形の安打。
続く0-0の4回無死二塁の第2打席、田中楓基が1ボール2ストライクから投じた5球目を打ちにいき進塁打。一死三塁となり茶谷のライトへの犠飛に繋げた。しかし、本人は「最終的にはランナーを進塁打のサインだったので、進められて良かったんですけど、欲を言えば初球、2球目がファウルだったので、そこで進められれば良かったかなと思います」と満足せず。
紅白戦後には「打てない時期が何年も続いている。周りのみんなは僕に期待はしていないと思うので、期待をしてくれるようなバッティングができるように頑張りたい」と、1人黙々とマシンを相手に1時間近く打ち込んだ。
14日のライブBPでは石川柊太が投じた初球をライトフェンス直撃の安打、種市篤暉からも右中間を破りそうなあたりを放つなど、とらえた打球が多かった。ライブBPでの打撃について「自分自身の状態は良いのかなと思います」と振り返り、「バッティング練習と変わらないスイングと言いますか、試合と練習で結構違ったりするんですけど、最近は同じスイングでできているかなと思います」と説明した。
去年との違いについて2月14日時点で「練習の打球の感じから変わってきている」と自己分析。その一方で、「実戦に入ってどうなるかわからないですし、ちょっとのことで崩れたりすると思うので、そこでどう対応するかですね」と、口にしていた。
栗原健太打撃コーチは石垣島春季キャンプ中、和田の打撃について「去年から反対方向に強い打球というのは意識してやってくれていた。キャンプ入っても継続してやってくれていて、力強い打球がいくようになっている。最初の方はどうしても、上体で合わせて逆方向で打球が弱かったんですけど、今はしっかり下半身を使って打てているので、レフト、左中間方向に強い打球がいっていますよね」と評価。
「守備、走塁はもちろん一番アピールしないといけないところですけど、バッティングでアピールしないと僕の立場変わらないと思うので、バッティングを積極的にアピールしていきたいと思います」。
2月16日に対外試合がスタートすると、2月23日の韓国・ハンファとの練習試合で3安打、3月1日の韓国・ロッテとの練習試合で決勝の適時三塁打を含む2安打1打点とアピール。ここまで対外試合10試合に出場して、打率.333(21-7)、2打点、3四死球の成績を残す。
「1試合でも多くスタメンに出られるようなシーズンにしたいなと思います」。外野のライバルは非常に多いが、バットで存在感を示し、今季こそ“代走の切り札”から卒業して見せる。
取材・文=岩下雄太
ロッテの和田康士朗は、石垣島春季キャンプの全体練習後、ほぼ毎日、室内練習場横のマシンを相手に2時間近く打ち込んだ。
石垣島春季キャンプ中の和田を見て、今季に向けての危機感、覚悟というものが非常に伝わってきた。和田本人も「そろそろ足も衰えてくる年齢に近づいてくるかなと思うので、バッティングでアピールしていかないと生き残っていけない。バッティングを一番に頑張りたいなっていう思いです」と覚悟を示した。
自主トレでも逆方向を意識
昨年、シーズン終了後に「僕自身ここまでわからなくなるとは思わなかった」と話したように23年の打率.265から昨季は打率.150と苦戦したが、「秋で色々ちょっとダメな部分とか、よかった部分がちょっと少しずつわかってきたので、その意識を残しつつやってきたっていう感じですね」と、オフの間に自身の打撃を見つめ直してきた。
「フライをあげたら足も活かせないので、まず転がしてライナー打つのが1番ですけど、まずはフライを打たないようなバッティングをしたいなと思います」。打撃の軸、幹となる部分もしっかりと整理。
紅白戦、ライブBPで取り組んできた形
石垣島春季キャンプが始まってからは、2月11日の紅白戦、0-0の初回二死一、二塁の第1打席、「練習通りの打球が打てたかなと思います」と、田中晴也が1ボールからの2球目のレフト前はこれまで取り組んできた形の安打。
続く0-0の4回無死二塁の第2打席、田中楓基が1ボール2ストライクから投じた5球目を打ちにいき進塁打。一死三塁となり茶谷のライトへの犠飛に繋げた。しかし、本人は「最終的にはランナーを進塁打のサインだったので、進められて良かったんですけど、欲を言えば初球、2球目がファウルだったので、そこで進められれば良かったかなと思います」と満足せず。
紅白戦後には「打てない時期が何年も続いている。周りのみんなは僕に期待はしていないと思うので、期待をしてくれるようなバッティングができるように頑張りたい」と、1人黙々とマシンを相手に1時間近く打ち込んだ。
14日のライブBPでは石川柊太が投じた初球をライトフェンス直撃の安打、種市篤暉からも右中間を破りそうなあたりを放つなど、とらえた打球が多かった。ライブBPでの打撃について「自分自身の状態は良いのかなと思います」と振り返り、「バッティング練習と変わらないスイングと言いますか、試合と練習で結構違ったりするんですけど、最近は同じスイングでできているかなと思います」と説明した。
去年との違いについて2月14日時点で「練習の打球の感じから変わってきている」と自己分析。その一方で、「実戦に入ってどうなるかわからないですし、ちょっとのことで崩れたりすると思うので、そこでどう対応するかですね」と、口にしていた。
栗原健太打撃コーチは石垣島春季キャンプ中、和田の打撃について「去年から反対方向に強い打球というのは意識してやってくれていた。キャンプ入っても継続してやってくれていて、力強い打球がいくようになっている。最初の方はどうしても、上体で合わせて逆方向で打球が弱かったんですけど、今はしっかり下半身を使って打てているので、レフト、左中間方向に強い打球がいっていますよね」と評価。
対外試合で打率.333
「守備、走塁はもちろん一番アピールしないといけないところですけど、バッティングでアピールしないと僕の立場変わらないと思うので、バッティングを積極的にアピールしていきたいと思います」。
2月16日に対外試合がスタートすると、2月23日の韓国・ハンファとの練習試合で3安打、3月1日の韓国・ロッテとの練習試合で決勝の適時三塁打を含む2安打1打点とアピール。ここまで対外試合10試合に出場して、打率.333(21-7)、2打点、3四死球の成績を残す。
「1試合でも多くスタメンに出られるようなシーズンにしたいなと思います」。外野のライバルは非常に多いが、バットで存在感を示し、今季こそ“代走の切り札”から卒業して見せる。
取材・文=岩下雄太