ソフトバンク・内川聖一(C)Kyodo News

◆ 頼れる主砲の帰還

 3週間に及んだセ・パ交流戦も21日をもって閉幕。今年もパ・リーグ勢が変わらぬ強さを見せて9年連続の勝ち越しを決めたなか、順位表の頂点に君臨したのはセ・リーグのヤクルトだった。リーグで唯一の勝ち越しというまさに“孤軍奮闘”。2012年・2014年の巨人以来となる最高勝率をマークし、意地を見せた。

 一方、交流戦V4を目指したソフトバンクは、11勝7敗で暫定4位。負傷者が続出する中で当然のように勝ち越したという点では流石と言えるが、パの他球団も軒並み勝ち越しているだけに状況はあまり変わらず。一時は3位の座をオリックスに明け渡すシーンもあり、最終的には3位タイでリーグ戦再開を迎えることになった。

 逆襲を期すチームにとって、希望の光となるのが離脱者の復帰だ。交流戦の最終盤で復帰したのが、頼れる主砲・内川聖一である。

 今季は開幕からなかなか調子が上がらずに苦しんだ35歳のベテラン。なんとか通算2000本安打を達成し、ようやく重圧から開放されると思った矢先に負傷で離脱。二軍での再調整を強いられることとなった。

 それでも、6月16日の広島戦で約1カ月ぶりの一軍復帰を果たすと、本塁打を含む2安打2打点の活躍。復帰後3試合で打率.300、1本塁打、2打点という成績を残している。

 打線の強化だけでなく、チームを鼓舞して引っ張っていける存在が戻ってきたというのは、ソフトバンクにとって心強いことこの上ない。巻き返しのキーマンとして、大きな期待がかかる。

◆ 故障者たちの復帰は“補強”

 もうひとり、復帰間近と言われているのがリリーフのロベルト・スアレスだ。

 昨季はベネズエラ代表として戦ったワールド・ベースボール・クラシックで右肘を負傷。トミー・ジョン手術を受けたため、シーズンを丸々棒に振った。

 実戦復帰を果たしたのは、今年の5月下旬のこと。それでも、手術の影響を感じさせない150キロ超えの剛球を連発して快調をアピールした。ここまでファームでは3試合の登板で0勝1敗、防御率6.00という数字。まだ慎重に間隔をとっての様子見が続いているが、2016年には58試合に登板して26ホールドを記録している右腕にかかる期待は大きい。

 今季のチームで最も誤算となっているのがリリーフ陣。絶対的守護神のデニス・サファテと中継ぎエースの岩崎翔を同時に欠くという危機的状況のなか、森唯斗を抑えに据えてその前を加治屋蓮やリバン・モイネロでなんとかしのいでいるというのが現状。彼らも開幕からフル回転で、最近はピンチを招いたり打ち込まれるシーンというのも目立つようになってきた。

 スアレスはそんなブルペン陣の救世主となれるか。こちらも大きな期待がかかっている。

 開幕前から呪いのごとく離脱者が続出した今年のソフトバンク。投手陣では上述したリリーフの柱の2人に加え、和田毅と五十嵐亮太というベテラン勢も不在。野手では高谷裕亮や栗原陵矢ら捕手陣が相次いで故障に見舞われ、開幕直後にはトレードで日本ハムから市川友也を緊急補強した。

 苦しい戦いが続くチームだが、逆に言えば「この状態でも3位に粘れている」と前向きに捉えることもできるだろう。故障者たちの復帰は“補強”。今はいかにして苦境を耐えしのぐかというところがポイントになってくる。

 反撃の狼煙が上がるのはいつ…?ソフトバンクの離脱者たちの動向から目が離せない。

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ベースボールキング編集部

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