ロッテ・小島和哉 (C)Kyodo News

 昨季二桁勝利を挙げ、自身初となる規定投球回に到達したロッテの小島和哉は、今年の対外試合でも新シーズンに向けた準備をしっかりしている印象だ。

 昨年は「あんまり試合が始まる前に手の内を明かさないではないですけど、田村さんが今日はこれでいくからという話をよく言ってくれていたので、ただ投げるだけじゃなくて、なんでこの球を選んでいるのかなというのは考えるようにはしていました」(21年7月7日オンライン取材)という理由で、オープン戦ではオリックスの吉田正尚にカーブを投げたり、チェンジアップ、カットボールを意図的に少なくする登板があった。

 今年も昨年と同じような傾向に見える。対外試合初登板となった2月19日の日本ハム戦では、0-0の3回から登板し、先頭の難波侑平に全て直球勝負で3球三振。この日の登板では、昨年の同時期に投げていたカーブを織り交ぜた。

 2月27日の西武戦では4回4失点だったものの、18人中9人に初球にカーブを投じるなど、70球中13球でカーブを投げていた。19日の日本ハム戦では30球中3球しか投げなかったカーブを多く投げたのも意図があってのことだろう。左の高木渉に2本本塁打を打たれたが、シーズン中であれば、左打者に対しカットボールを投げる場面も全球ストレート勝負だった。

 右打者へのインコース攻めも多かった。0-2の2回二死走者なしの場面で、山田の1ボール1ストライクから空振りを奪ったスライダー、3-2の4回一死一塁から長谷川の1ボールからの2球目に投じ、空振りを奪った128キロスライダーは良い球だった。

 そして、3月6日のソフトバンク戦は、カットボール、スライダー、チェンジアップ、カーブといった球種を投げていたが、前回登板に比べてカーブの割合が少なくなく、右打者に対してほとんどチェンジアップを見せていなかったように見える。1人の打者に2球以上チェンジアップを投じていたのも映像を見た限り、5回に空振り三振を奪った甲斐拓也のみ。全ての球種を投げていたとはいえ、ストレートとカットボールを中心に投げていた印象だ。4回にグラシアルを三ゴロに打ち取った打席は、3球全てストレートだった。

 昨年のオープン戦、今季のここまでの投球を見ていると、目先の結果にこだわるのではなく、あくまでシーズンを見据えていろいろと試しているように見える。昨年はオープン戦で投げていたカーブをシーズンに入ってからほとんど投げていなかったが、今年はシーズンに入ってから持ち球のひとつに入れていくのか気になるところ。

 ローテーションに定着してから20年、21年と開幕直後は不安定さがあったが、そこへの対策としていつもより早めに調整するなど準備を行ってきている。1年1年着実に進化した姿を見せる左腕が、今季もマリーンズ先発陣を引っ張っていってくれるだろう。

文=岩下雄太

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