ニュース 2023.05.05. 09:18

ロッテ・和田康士朗が今季初盗塁!昨季後半は「スタートで結構力んじゃって」と悩む

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ロッテ・和田康士朗
 ロッテの和田康士朗は4日の楽天戦で、今季初盗塁を含む2つの盗塁を決めた。

 2日に今季初昇格を果たした和田は、『9番・左翼』で先発出場した4日の楽天戦、0-0の3回無死走者なしの第1打席、2ボール1ストライクから松井友飛のストレートをセンター前に弾き返し出塁。一死後、2番・友杉篤輝の1ストライクからの2球目にスタートを切り、今季初盗塁を決めた。和田は四球で出塁した5回にも、この日2つ目となる二塁盗塁を決め、武器である“足”でアピールした。


武器である足


 和田は育成選手時代だった19年オフに「今年(20年)は足が鍵になると思うので、バッティングよりは足のトレーニングを増やしたりしています」と走塁技術を磨き、練習試合、オープン戦、足で存在感を示し、開幕前の20年6月1日に支配下選手登録。同年に23盗塁をマークすると、翌21年には24盗塁で自身初となる盗塁王のタイトルを獲得した。

 「代走で出るからには少しでも相手のミスで次の塁を狙えるようにはしています」。

 盗塁王に輝いた21年の盗塁の内訳をみると、代走での盗塁数が21個、守備から途中出場し回ってきた打席で安打を放ち盗塁を決めたのが1個、代走で出場して回ってきた打席で四球を選び決めた盗塁が2個、“代走の切り札”の選手がタイトルを手にしたのだ。

 2年連続盗塁王が期待された昨季は、オールスター前に11盗塁を決めたが、オールスター明けは盗塁が“0”。昨季は盗塁数(11)、盗塁失敗(7)は支配下選手登録後、共に自己ワーストだった。盗塁失敗が目立った原因について和田は「メンタルじゃないですかね」と自己分析する。

 これまでの取材で和田は盗塁を成功させるにあたって、“スタートの速さ”の重要性を何度も口にしてきた。

 「ちょっと去年の後半とかは焦って早くスタートを切らなくちゃと思って、スタートで結構力んじゃってスピードに乗れないというのがありました。スタートも切った瞬間にアウトかもしれないというのが何回もあったので」。焦り、力みなどから本来の力を発揮することができなかった。

 昨季の反省を踏まえて、「スタートで上体を浮かないようにすることと、力みすぎないようにすること」を意識し、トレーニング、技術向上に励んだ。今季は開幕二軍スタートだったが、ファームでは代走ではなく、先発出場し打席数をしっかりと重ね、走ってもイースタン・リーグトップの13盗塁をマークし、一軍に昇格した。

 「監督になった吉井さんにもバッティングを期待していると言われたので、バッティングで結果を残せればいいかなと思います」と春季キャンプ中の取材で話しており、“代走”からの脱却を目指してきた。和田の足を考えると、スタメンで出場し、出塁する回数が増えれば増えるほど、盗塁数は増えていくはずだ。今季はスタメン出場機会を増やし、昨季の倍以上の盗塁を決めて欲しいところだ。

取材・文=岩下雄太

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