ロッテ・和田康士朗(撮影=岩下雄太)

 「最初しか打っていないので…」

 ロッテ・和田康士朗は交流戦でスタメンでの出場機会を増やしたが、全く満足がいっていなかった。

 今季は代走、守備固めが中心で交流戦前まではスタメン出場が1度もなかった。交流戦前最後のゲームとなった5月24日の楽天戦、7回の守備から途中出場すると、3-8の8回一死一、二塁の第1打席、加治屋蓮が1ボール1ストライクから投じた3球目のカットボールをライト前に弾き返し、今季初安打をマークした。

 5月26日に開幕した交流戦では、最初のカードとなった敵地・マツダスタジアムでの広島戦、代走で1試合出場しただけでスタメン出場はなかったが、5月31日の阪神戦で今季初スタメンのチャンスが巡ってきた。『9番・センター』でスタメン出場した和田は、1-2の5回二死一、二塁の第2打席、「そう簡単にチャンスを作れる投手ではないと思っているのでなんとか次に繋ぐことだけ考えていきました。追いつくことができて良かったです」と、才木浩人が3ボール2ストライクから投じた8球目のフォークをライト前に適時打。

 打撃フォームは背筋をピンと伸ばしたフォームに戻したように見えるが、本人は「戻したというのはないんですけど、寝かしていたバットを立たせるようにイメージはしています」と明かし、「色々試して、バットを立たせた方が今はいいかなと思ってバットを立たせています」と続けた。

 『8番・センター』で2試合連続スタメン出場となった6月2日のヤクルト戦でも躍動した。0-0の2回の第1打席に四球で出塁すると、0-0の3回二死走者なしの第2打席、松本健吾が3ボール2ストライクから投じた7球目のストレートをレフト前に弾き返す安打。

 試合前の打撃練習でセンターから反対方向に放っているが、これまで取り組んできた成果のようなバッティングだった。和田本人も「バッティング練習で常にああいう打球を打っていますし、追い込まれてからあの打球を打てたのは良かったのかなと思います」と振り返った。

 3-0の5回二死二、三塁の第3打席、阪口皓亮が3ボール1ストライクから投じた5球目の外角のストレートを冷静に見極め、この日2つ目の四球を選ぶ。3-0の8回無死走者なしの第4打席、荘司宏太が2ボール2ストライクから投じたスライダーをセンター前に放ち、マルチ安打を達成。勢いの止まらない和田は5-0の9回二死走者なしの第5打席、廣澤優が2ストライクから投じた3球目のチェンジアップを打ち返し、ファースト・オスナのグラブを弾く内野安打。この日は3安打2四球と、5打席全て出塁した。

 この3安打を最後に当たりが止まっているとはいえ、「そこはもう僕のタイプ的には当たり前にやらなきゃいけないことなので、当たり前に決められたらいいかなと思います」と、送りバントを決めたり、四球を選んだりしている。

 和田にはセーフティバントという武器もある。24年9月10日のオリックス戦を最後にセーフティバント安打は一軍の公式戦で決めていないが、23年には一軍の公式戦でセーフティバント安打を5度決めた。「決められる場面があったら狙っていきたいと思います」と意欲を見せた。

 藤原恭大が故障で離脱し、髙部瑛斗も二軍落ちした中で、現状では山口航輝がレフトでスタメン出場を続けているものの、不動のレギュラーと呼べるのは西川史礁のみ。これは和田に限った話ではないが、スタメン出場の機会で結果は残し、それを継続できるかがカギとなる。「そこ(レギュラー)は誰しもが狙うところなので、しっかり使われた時に結果を出したいと思います」。リーグ戦再開後、スタートで出場した時に、継続した活躍を披露して、信頼を掴みたい。

取材・文=岩下雄太

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この記事を書いたのは

岩下雄太

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