◆ シーズン前の順位予想をふり返ろう
八木遊(以下、八木):オープン戦がまだ始まっていない2月中旬にセ・パの順位予想をさせてもらいました。(⇒ 2017年のプロ野球を予測する ~セ・リーグ編~)
ベースボールキング編集部(以下、BK):そして、反省会もセットという約束でしたね。
八木:当然、予想するからには、実際の順位より下に予想してしまったチームには謝らなくてはいけないですから……。
【セ・リーグ最終順位】
1位 広島
2位 阪神
3位 DeNA
4位 巨人
5位 中日
6位 ヤクルト
【八木遊の開幕前予想順位】
1位 DeNA
2位 巨人
3位 広島
4位 阪神
5位 ヤクルト
6位 中日
◆ 若手投手が台頭した広島
BK:では、セ・リーグからいきましょう。優勝は広島でした。その広島を3位に予想されましたが…。
八木:そうですね。DeNA、巨人、広島の3強だけど、監督の采配力の差でDeNAを1位、巨人を2位、広島を3位と順位付けしました。
BK:広島はクライマックスシリーズで敗れはしましたが、ペナントレースでは2位の阪神に10ゲーム差をつけました。
八木:広島に関しては「強い」の一言でしたね。薮田和樹と岡田明丈の2人だけで27勝、貯金を19もつくりました。この2人がここまで活躍するのは全く予想していませんでした。
BK:打線も前年を上回る得点を挙げましたね。
八木:鈴木誠也が途中リタイアしたにもかかわらずですからね。
BK:セ・リーグはしばらく広島の1強時代でしょうか。
八木:来年以降も広島を2位以下に予想する根拠はなかなか見つからないでしょうね。ただ今秋のドラフトで即戦力選手を獲りませんでした。また課題の中継ぎサウスポーも不在のままです。今季のような独走にはならないのではないでしょうか。
BK:来年の予想は2月に改めて…。
八木:来年も予想させてもらえるんですか?
BK:えぇ、まぁ……。
◆ 1つも当たらない!?
BK:話を戻して、2位の阪神を4位と予想しましたね。
八木:もともと阪神ファンなので、ついつい阪神には厳しくなってしまいます。
BK:阪神Aクラスの条件として、藤浪晋太郎の完全復活とキャンベルの活躍を挙げていました。どちらの条件も満たしませんでしたが…。
八木:自分も含めて阪神ファンには謝らないといけないですね。マテオやドリスをはじめ、桑原謙太朗、高橋聡文、岩崎優の5人が60試合以上投げて、防御率も良かったですからね。後ろ(救援陣)がこれだけ良ければ、大崩れはしません。
BK:そして、優勝に推したDeNAは阪神から4.5ゲーム差の3位でした。
八木:2年目の今永昇太が15勝以上、あとは井納翔一、石田健大の3人で40勝以上すると見ていたのですが、まだそこまでの力はなかったですね。でも今永は日本シリーズでさらに自信をつけたと思います。来年はさらに成長すると思いますよ。
BK:4位以下は巨人、中日、ヤクルトの順でした。
八木:よく見ると、1つも予想が当たっていませんね…。巨人は先発3本柱があれだけ充実していて、Bクラスになる方が難しいですよね。マギーの活躍がなければ、さらに順位を下げていたでしょう。
BK:中日とヤクルトはいかがでしょう。
八木:中日は打線、ヤクルトは投手に課題が多すぎましたね。ヤクルトに関しては、もう下がることはないので、思い切った改革をしてもらいたいですね。
文=八木遊(やぎ・ゆう)