◆ 今季のナ・リーグ東地区は…?

 1週間前に日本で開幕戦が行われたメジャーリーグ。とはいえ、2019年シーズンの開幕を迎えたのはマリナーズとアスレチックスの2チームだけ。他のチームはと言うと、現地時間28日(日本時間29日)に一斉に2019年の初陣を迎える。

 今回はMLBの本土開幕を前に、いよいよ始まる新シーズンの見どころや注目ポイントを地区ごとに紹介。ここでは、ナ・リーグ東地区を取り上げる。まずは、シーズン展望の前に昨年の順位をおさらいしておこう。

▼ 2018・NL東地区順位表
1位 ブレーブス(90勝72敗)
2位 ナショナルズ(82勝80敗)
3位 フィリーズ(80勝82敗)
4位 メッツ(77勝85敗)
5位 マーリンズ(63勝98敗)

【ブレーブス】

 2014年から4年連続負け越しシーズンを味わった後、昨季は躍進。原動力はナ・リーグ新人王に輝いたロナルド・アクーニャだった。21歳で迎える2年目の今季は3割・30本・30盗塁も期待できる。加えて、新戦力として三塁手のジョシュ・ドナルドソンを獲得。昨季は故障もあって52試合で8本塁打に終わったが、2015年にはア・リーグMVPに輝いた大砲。初のナ・リーグで心機一転、復活を期す。

 投手陣ではマイク・フォルタネビッチが急成長。13勝、防御率2.85を挙げるなどエースとしてチームを引っ張った。2番手候補の左腕ショーン・ニューカムが飛躍すれば、ボビー・コックス監督時代以来となる地区連覇も見えてくる。

【ナショナルズ】

 2012年から7年連続勝ち越しの常勝チームとなったナショナルズ。しかし、昨季は100勝以上できる戦力を抱えながら82勝80敗に終わった。ブライス・ハーパーは抜けたが、フアン・ソトやトレー・ターナーなど野手にタレントはそろっている。

 投手陣は絶対的エースのマックス・シャーザーを筆頭にスティーブン・ストラスバーグ、パトリック・コービンと続くローテーションはナ・リーグでも屈指。今季も優勝争いが期待されているが、もし春先につまずくようなことがあれば、今季で2年目を迎えるデーブ・マルチネス監督の立場も危うくなる。

【フィリーズ】

 2011年以来のシーズン勝ち越しを目指すフィリーズ。同地区ライバルのナショナルズからブライス・ハーパーを獲得し、一気に優勝争いの本命に躍り出た。ハーパー以外にもジーン・セグラにJ.T. リアルミュートといった大型補強を敢行。相手にとっては下位まで気が抜けない打線が完成した。

 投手陣はアーロン・ノラがエースに成長。昨季不振のままシーズンを終えたジェーク・アリエッタが本来の実力を示せば、地区独走もあり得るだろう。

【メッツ】

 30球団の中で最も評価が難しいのがメッツ。マリナーズから獲得したロビンソン・カノが再びニューヨークに戻り、かつてのような輝きを取り戻せるかがカギとなる。昨季は故障のため80試合の出場に終わったが、オープン戦では4割前後の打率を維持しており、3年ぶりの30本塁打超えに期待したい。

 同じくマリナーズからやってきたエドウィン・ディアスは昨季メジャー断トツの57セーブをマーク。昨季ナ・リーグ最少の65ホールドに終わったメッツ救援陣にとっては心強い存在となる。先発投手陣は安定しているだけに、ナ・リーグのダークホース的存在になる可能性はあるだろう。

【マーリンズ】

 昨季は自慢の外野手3人を全員放出し、100敗は確実視されていた。しかし、最終的には63勝98敗と意外な健闘を見せた。今季はさらにJ.T. リアルミュートをフィリーズにトレードするなど、戦力はさらに低下。昨季はフランチャイズ史上ワーストの観客数に終わったが、客足はさらに遠のきそうだ。

・まとめ

 この地区は、マーリンズ以外の4チームに地区優勝のチャンスがある。中でもブレーブスとフィリーズが有力。ナショナルズとメッツはワイルドカード争いに回るか。ア・リーグに比べるとナ・リーグの3地区はどこも混戦模様だ。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊・プロフィール】
1976年、和歌山県出身。大学卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。日本にファンタジーベースボールを流行らせたいという構想を持ち続けている。

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この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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