ロッテの成田翔[撮影日=2020年2月27日]

 「1日でも早く一軍にあがって活躍しないといけないと思っています」。

 ロッテ・成田翔は、強い危機感を持っている。

 昨年10月に行われた『第16回みやざきフェニックス・リーグ』の終盤からやや腕の位置を下げたフォームに変更。春季キャンプでは成田の打撃投手のときに打席に立った柿沼友哉捕手は、「真ん中近くの甘いボールなのに、結構入ってくる感じがして、立っていて嫌だなと感じがしました。左だけじゃなく、右にも有効というか武器になるボールになるんじゃないかなと思いましたね」と評価した。

 成田も、楽天モンキーズとの国際交流試合、打撃投手などを務めて、「球速以上に差し込めている感じがあったので、球速があがってくれば、打者にも差し込めていけるのかなと思います」と手応えを感じていた。

 春季キャンプが13日に終了し、14日からの那覇遠征にも一軍に帯同。開幕一軍を目指し、アピールしていきたいところだったが、同日の広島との練習試合に9回から登板するも、0回1/3を投げて、1被安打、4四死球、2失点と制球に苦しんだ。

 昨季はファームの登板で、制球に苦しみ失点するという場面がほとんど見られなかった。成田のなかで何が起こっていたのか…。

 本人は「欲というか、抑えようとしすぎて、自分の打ち取る感じを見失ってしまいました。四球から崩れるのは久々。自分でも珍しいケースだと思ったので、ああいうケースにならないように、ある意味いい経験ができたかなと思います」と振り返った。

 「しっかり反省する部分は反省して、次のゲームと切り替えるようにしています」。続く19日のDeNAとの練習試合では、1イニングをわずか9球、三者凡退に打ち取った。「DeNA戦でしっかり修正できて、考えて投げられた。あの広島戦は、もったいなかったと思います」と悔しがった。

 この登板を最後に、成田はファームで調整を続けている。

 春季キャンプ中に「(踏み込んだときに)右足のブレがあるのと(吉井投手コーチに)言われたので、修正していかないといけない。もっと前で離せられるようにしたいと思います」と話していたが、「今はリリースの位置だったり、疲れてくれば腕があがる癖があると思うので、まずはしっかりフォームを固めていかないといけないかなと思います」と課題を持って取り組んでいる。

 シーズン開幕まで1カ月を切った。開幕一軍を掴むためにも、ファームで結果を残して、1日でも早く一軍に昇格したいところ。「少しでも早く一軍に上がれるように、練習からしっかりやっていきたいと思っています」。

 昨季はファームでシーズン自己最多となる51試合に登板したが、一軍登板がなく、悔しい思いをした。「本当にやるだけ。自分のやることをしっかりやって、やれることをやっていきたいです」と、今季にかける思いは誰よりも強い。一軍に呼ばれたときに結果を残すため、ファームでしっかりと準備をしていく。

取材・文=岩下雄太

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