◆ 7試合連続与四球ゼロ&8試合連続QSマーク
セ・リーグ首位のヤクルトが球団新記録の13試合連続負けなしで10年ぶりの9連勝。先発の奥川恭伸が6回無失点と好投し、チーム内トップの小川泰弘と並ぶ今季8勝目(3敗)を手にした。
奥川は味方の失策も絡み序盤3イニング連続で走者を背負ったものの、要所を締める投球でゲームメイク。初めて先頭の出塁を許した6回も上位打線を打ち取り、無失点で切り抜けた。6イニング(84球)を投げ3安打4三振無失点の内容で、8試合連続のクオリティースタート(QS=6回以上自責点3以下)をマークし、7月1日・阪神戦から続く無四球ピッチングも7試合連続に更新した。
28日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』で解説を務めた高木豊さんは「今日は決して調子がいいとは言えなかった。真っ直ぐがシュート回転して甘いコースに入る場面もあったんですけど、キャッチャーの要求に首を振ったときは必ずストレートを投げるんですよ。自分で修正しようとするんですよね」と、マウンド上での立ち振る舞いに注目。
弱冠20歳の右腕が見せた頼もしいマウンドさばきを通して「非常にクレバーだし、志高いし、勝負強いピッチャーだなというのは感じました。それと今日も無四球なんですよね。バッターに向かっていく気持ちも強いですし、大したもんだなと。10勝しちゃうなと思いました」と、2ケタ勝利達成も確信した様子だった。
同じく解説を務めた谷沢健一さんは、高木さんと同様に奥川の快投を称えつつ、「チームも首位ですから、もう1つか2つ勝つと新人王候補ですよ」と個人表彰の可能性にも言及し、番組MCの大久保博元さんも「優勝してるチームの中で10勝はでかいですよ」と話した。
今季の奥川は中9~10日での登板を続けており、レギュラーシーズンでの登板数は残り2試合ほどになる見込み。カード頭を任されるなかでの貢献度も加味すれば、記者投票で決められる『新人王』争いで票を集める可能性も考えられる。