「そんなには良いとも言えないし、良くないとも言えない前半戦だったと思いますけど、これからが大事だと思います」
ロッテ・ジャクソンはこのように前半戦を総括したが、エース格の種市篤暉が故障で離脱し、昨季まで5年連続規定投球回到達した小島和哉も苦しんだ中、ジャクソンの存在は非常に大きかった。
DeNAでプレーした昨季までの2年間で2年連続規定投球回に達し、昨季は25試合・150回2/3を投げ、10勝7敗、防御率2.33の成績を残したが、今季からプレーするロッテでも躍動。4月1日の日本ハム戦で移籍後初登板を果たすと、5回・89球を投げ、1被安打、無失点で移籍後初勝利。
この日の登板では、「ゲームが進むにつれて、1巡目、2巡目というのは、慣れてくるのでバッターに違う球種もあるんだというのを見せるためには、だんだん違った球種を入れるのが必要だと思います」と、1巡目をストレート、カットボール、チェンジアップ中心に投げ、2巡目からナックルカーブを織り交ぜる投球スタイルだった。
5月5日のオリックス戦から19日の西武戦にかけて自身3連敗を喫するなど、交流戦前までは2勝5敗、防御率4.35だったが、6月2日のヤクルト戦から7月7日の日本ハム戦にかけて自身4連勝。7月20日のソフトバンク戦、7月26日のオリックス戦では中5日で先発し、7月26日のオリックス戦では7回1/3を投げ、2失点で7勝目を手にした。
前半戦は17試合・104回1/3を投げ、7勝6敗、97奪三振、防御率3.36の成績を残した。
◆ 週頭の火曜日に先発
前半戦、週頭の火曜日に先発した試合は12試合あったが、そのうち10試合で6イニング以上投げるなど、本当に頼もしかった。
ジャクソンは火曜日に先発するにあたって、「自分の持っているものをしっかり出せば、しっかりゲームを作れるんじゃないかという気持ちで、あんまり考えすぎないで火曜日のピッチャーとして初戦を臨んでいました」と明かす。
何よりもすごかったのが、ストレートの球速がイニングを重ねても全く落ちないこと。6月9日の中日戦では、1-1の6回二死一塁でサノーを3ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた高めのストレートは155キロを計測した。
「力まずにしっかり自分の持っているものを信じて、その積み重ねだと思いますので、トレーニングをして、しっかり調整できている結果として、球速が出ているんじゃないかなと思います」
変化球はチェンジアップ、ナックルカーブ、カットボールをカウント球、決め球にもできる。球種別の奪三振を見ても、ストレートが36、チェンジアップが28、カットボールが19、ナックルカーブが14と満遍なく三振を奪えている。
「自分自身を信じて良い球種だと思っていますので、いろんなカウントでストライクが取れると思います」
クライマックスシリーズ進出、首位・ソフトバンクとのゲーム差はかなり開いてしまったが、ジャクソンが投げる試合は全て勝つくらいの勢いが必要になってくる。「大事な試合が続きますので、オールスターが終わった後、登板機会でしっかりとゲームを作って、みんなが一つになって1試合1試合戦って行きたいです」。まずは後半戦、自身最初のゲームとなる日本ハム戦で、しっかりチームを勝利に導いてみせる。
(アンドレ・ジャクソン投手通訳=千葉ロッテマリーンズ・矢嶋隆文通訳)
取材・文=岩下雄太