ロッテ・杉山諒(撮影=岩下雄太)

 「1回不調の時期があったのですが、やっぱり元の状態に戻す難しさ、初めての経験だったので、不調の時どうしたらいいのかというのを考えながら練習をやっていました。良い面で言うとバッティングのことを考える時間があったので、それは絶対に後半戦、来年につながると思いました」

 ロッテの杉山諒は試行錯誤したプロ初めての前半戦をこのように振り返った。

 幸先の良いスタートだった。3月21日の西武二軍戦、1-1の3回二死走者なしの第2打席、上田大河が1ボールから投じた2球目の115キロカーブを一塁線を破るプロ初安打となる二塁打を放つと、ZOZOマリンスタジアムで行われた5月8日の巨人二軍戦では6-0の3回二死二塁の第2打席、泉圭輔が1ボール1ストライクから投じた3球目のインコースストレートをライトフェンス直撃の二塁打でZOZOマリンスタジアム初安打。

 5月10日の巨人二軍戦では、4-4の9回二死満塁の第1打席、バルドナードが1ボールから投じた2球目の外角151キロストレートをうまく合わせて、ショートへのサヨナラ適時内野安打を放った。

 「ピッチャーのレベルに対していいピッチャーを打つことがなかなかできない。いいピッチャーのレベルで、どんだけ打てるかが大事。スイングスピード、スイングする力をつけていきたいと思います」

 春先はセンターから反対方向の安打が多かった。「意識する時もあれば、意識せずにそこに打てたら。コースによって変えているんですけど、ライト、センターを狙って、タイミングを外されたらレフトに打てたらいいなというのが理想です」

 5月26日の取材では、「体力がないので、しっかり体力をつけて、スイングスピードをあげて、フィジカル、1年間戦え抜ける力をつけていけるように今はやりたいと思います」と意気込んだ。

 しかし、同日の中日二軍戦で安打を放ったのを最後に7月10日のハヤテ戦まで安打がなく、6月は6試合に出場して、18打数0安打、打率.000と苦しんだ。初めての打撃不振に悩みながらも、どうこの状況を抜け出すか考えてバットを振った。

 7月10日のハヤテ戦で安打を放つと、前半戦最後の出場となった7月20日の巨人二軍戦では、「タイミングの取り方を少し変えたので、それがいいふうにつながったなと思います」と、プロ入り2度目の猛打賞を達成。7月は月間打率.500(10打数5安打)と打ちまくった。オールスター明け初出場となった8月1日のヤクルト二軍戦でも、バント安打を決めるなど、現在打席に立った試合は4試合連続安打中だ。

 スイングスピードについては「10キロくらい上がっています」と話し、「体重もこの時期で4キロくらい太って、筋肉量もついている。体づくりはめちゃくちゃ順調にきています」と力を込めた。

◆ 武器の足

 杉山の武器は“足”。4月終了時点で9盗塁をマークするなど、ここまで14盗塁をマークする。

 3月19日の取材で「どんどん走っていく意識でやっています」と話していたが、5月26日の取材では「今も代走の時は2球、3球以内で走りたいなと思ってやっています」と早いカウントから積極的に盗塁していきたい考えを示した。

 プロとアマチュアでクイックレベルが違う中で、「ピッチャーの癖を試合前とかに確認したり、走塁コーチと確認したりしてという感じですね」と明かした。

 「スタートが一番大事なので、スタートがきっちりできれば、自分はセーフになれると思っています。スタートだけちゃんと磨いていけたらなと思います」と話していた“スタート”については、5月26日の取材で「いい感じなんですけど、最近あんまり盗塁する場面とかがないので、いい感じのまま来ていたので、たくさん走ってみないとわからないので、今は試行錯誤している感じです」とのことだった。そして現在は「変わらずスタートを意識して、そこだけ意識してやっていきたいです」、と“スタート”にこだわっている。

 6月は自身がノーヒットだったこともあり、盗塁はゼロ。7月も2盗塁だった。「最低20個は行きたいと感じですね」と目標を掲げた。

 現在は体づくりをしながら、ファームで実戦経験を積んでいる段階。「1日最低でも1本打つのと、ガンガン走っていくのは変わらず。そこだけはしっかり1年間通してやるのをシーズン前の目標だったので、そこはしっかりやっていきたいです」。しっかりと、目標を達成してみせる。

取材・文=岩下雄太

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この記事を書いたのは

岩下雄太

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