ロッテの寺地隆成は16日の楽天戦で、今季初の猛打賞を達成した。
0-4の2回二死走者なしの第1打席、荘司康誠が2ボールから投じた3球目のストレートを左中間に破る二塁打で出塁すると、0-4の5回無死走者なしの第2打席、荘司が3ボール2ストライクから投じた7球目のインサイドのカットボールを右中間に二塁打。さらに0-4の7回一死走者なしの第3打席、荘司が1ストライクから投じた外角の138キロスプリットをうまく合わせてレフト前に安打を放った。3打数3安打で打率を.195にあげた。
◆ マルテからの一発は好感触
寺地は昨季高卒2年目ながら規定打席に達し、今季は更なる飛躍が期待された中、開幕直後は3割を超える打率をマークしていたが、4月の後半から徐々に安打が出なくなり、5月は月間打率.095、6月10日に一軍登録抹消。6月30日に再昇格を果たしたが、8月3日に2度目の一軍登録抹消となった。
2度目の登録抹消後の8月5日の中日二軍戦、9-1の9回一死走者なしの第5打席、梅野雄吾が2ボール1ストライクから投じた4球目の外角150キロストレートを左中間フェンス直撃の二塁打、8月6日の中日二軍戦、0-0の3回無死走者なしの第1打席、中西聖輝が3ボール2ストライクから投じた7球目の147キロストレートを左中間に破る二塁打、同日の3-1の9回無死走者なしの第5打席、杉浦稔大が3ボール2ストライクから投じた8球目の外角ストレートを左中間ラグーン席に飛び込む本塁打は素晴らしかった。
昇格直後の8月22日の取材で「あの時の感じも出てきてくれればなとあるんですけど、ああいった逆方向に強い打球が打てている時はバロメーター的にもいいと思いますし、調子が悪いにしろ、自分の中でいい感じで打てている。あの時の感覚を今も取り戻せるようにやっていければなと思います」と、バンテリンドームで打った時の感覚を取り戻そうと必死にバットを振った。
9月9日の楽天戦、4-4の7回二死満塁の第4打席、マルテが3ボール2ストライクから投じた8球目の外角156キロのストレートを左中間ラグーン席に第5号満塁本塁打はバンテリンドームで放った逆方向弾のような一発だった。
寺地は「名古屋より感触的にはすごく良かったかなと思います」と振り返り、「あの打席はそれに近かったと思うんですけど、それまでの1から3打席は納得のいく打席ではなかったです」と反省した。
昇格前は右足を上げた時に一旦ピタッと止まってから足を下ろすタイミングで打っていたが、昇格後は右足をピタッと止めずに打っている。
「足を上げてから間を長くすると、まっすぐがどうしても中に入って、詰まることが多いと監督にも言われました。今はとりあえずコンパクトな足あげにしてから、どんどん間を長く取っていこうと。サンプルにしているのは近藤さんだったり、カープの坂倉さんだったり、右足の上げ方は参考にさせていただています」
昇格してからは左中間だけでなく、16日の楽天戦の第2打席で放ったような右中間の当たりも増えている。
「反対方向はいちばん狙っているんですけど、体がしっかり反応して引っ張った打球は上がっているので、そこはいい傾向かなと思っています」
5、6月、苦しんでいた時期は二ゴロが多かったが、ここ最近は少なくなっている。
「バットの出し方、タイミングがしっかりあってくると打球も上がりますし、そうじゃなくて9日の楽天戦の時のように少し当てに行くような感じにしてしまうと、上半身主導になってしまうことがあるので、ああいう打球結果になってしまうのかなと思います」
現在打率は.195。残り試合で打率をもっともっと上げていきたいところ。「今はとにかく2割台に乗っけていきたいと思いますし、そればかりになってしまうとヒットが欲しくなってしまうので、そこも気にかけてはいくんですけど、目の前の1打席、1打席を大切にしていきたいと思います」
今年の経験を来年に繋げるためにも、無駄な試合は1試合もない。「2度落ちて、2回目上がってきてこういう感覚だったなというのを取り戻しつつあるので、そこをしっかりこの後残りの10何試合かでしっかり固めていって来シーズンに繋げていければなと最終的に思っています」。その打撃技術は誰もが認めるところ。来年の今頃、去年の悔しさがあったから今があると言えるように、来季に繋がる形で今季を終えたい。
取材・文=岩下雄太