ロッテの澤田圭佑は移籍4年目にして、初めて一軍完走ができそうな予感だ。
ただ、8月は14日の西武戦で3失点、18日の楽天戦でも1失点と2試合連続で失点。8月22日の日本ハム戦の試合前練習後に「ギリギリのところ」、「今が一番の瀬戸際」と胸中を告白した。8月26日のソフトバンク戦、27日のソフトバンク戦はいずれも1回を無失点に抑え、先週は1度も登板機会が巡って来なかったが、現在2試合連続無失点中だ。
ギリギリのところと話していた中で、2試合連続で無失点に抑えているが、9月1日の西武戦の試合前練習後の取材で澤田は「ギリギリです。崖っぷちです」と気を引き締めた。
8月12日のソフトバンク戦、4-10の8回一死走者なしで正木智也を1ボール1ストライクから二ゴロに打ち取ったスライダー、4-10の8回二死走者なしで周東佑京に投じた初球ファウルにさせたスライダーは、チェンジアップのようなを軌道で、スピードも120キロ台前半だった。
「ちょっと縦のマイナスの変化も入れてみたいと思って。どうしても横だけやったら拾われる時もあるので、そういうのも試しながら」と明かした。
スプリットも8月26日のソフトバンク戦、3-5の5回一死走者なしで栗原陵矢に1ストライクから空振りを奪った2球目の外角131キロスプリット、8月27日のソフトバンク戦、2-4の6回先頭の庄子雄大に1ボール1ストライクから空振りを奪った3球目の129キロスプリットがストライクゾーンからボールゾーンに良い落ちだった。
「スプリットも球速はちょっと出ていないけど、落ち方は安定している。投げ感はいいんですけど、あとはスピードが出てくれたらどんな場面でも投げられるような勝負球になると思う。ちゃんと落とすというのと、スピードをどういうふうな感じで両方上げていけるのかなというのは試行錯誤というか、スピードだけに偏りすぎたらストライクゾーンに残るような球で長打を打たれるイメージも湧くので、大事に落としすぎたら見切られるようなスピードになってきたりする。ギリギリのところを彷徨っている感じです」
だから、8月18日の楽天戦で2-4の7回二死一、二塁でマッカスカーに1ボールから空振りを奪った2球目のスプリットの球速が128キロといつもに比べて遅かったのかーー。
「そうです。間違いたくないので、ストライクゾーンに残ったら長打になる確率が高いので、絶対にボールにという意識で」
チェンジアップも「安定しています」と話すように、8月14日の西武戦、0-7の8回二死二塁で滝澤に1ストライクから空振りを奪った124キロチェンジアップがストライクゾーンからボールゾーンに良い落ちを見せれば、8月5日の西武戦では、8-0の8回一死走者なしでカナリオを1ストライクから投じた2球目の115キロチェンジアップで空振り、2ストライクとすると3球目高め145キロストレートがボールになったが、4球目の高め151キロストレートで空振り三振。緩急を活かした投球を見せた。
ストレートは「悪くはないですけど、まだまだ良くなる感じがするので、ここからかなと思います」と納得はいっていないが、8月27日のソフトバンク戦、2-4の6回一死走者なしで正木を3ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた7球目の外角150キロストレートを始め、強いボールを投げ込んでいる。
ここ最近の登板で気になるのは、投球フォームを見ると、並進運動の時の動きが少し変わったように見えること。
澤田本人に確認すると、「変えています」と明かし、「ちょっと左肩を入れすぎて体が振られるような感じで投げていたので、夏にもなってきて体をあまり振りたくないなと思って、左肩を入れすぎないイメージ。いつもは限界まで(左肩を)入れてバチーンと反動でという感じなんですけど、それがオーバーになりすぎて、ばらつくことがあるので、そこをどうにかちょっと改善しているというか」と説明した。
反動を入れた方がスピードが出るようにも感じるが、澤田は「反動つけばつくほど出るんですけど、そこから落ちないレベルに改良しています」と、投球の技術者として球速が落ちないわずかなところを変化させている。
動きを変えるのはキャッチボールから試している。「キャッチボールで試してブルペンでも試して、試合でも投げて結果が良かったらそのまま続けるし、結果が微妙やったらそこから修正してという感じです。日々変えていかないと、同じことだけやっているとバッターに慣れて絶対に打ってくる」。目の前の打者を抑えるために、試行錯誤、より良い方向に進めるため日々進化して、マウンドに上がっているのだ。
シーズンも残り1ヶ月弱。「頑張ります」と一言。移籍後初の40登板、シーズン完走に期待したいところだ。
取材・文=岩下雄太