コラム 2022.10.19. 07:08

“恐竜”復活のキーワードに?中日が取り入れた「モ~モ~タイム」

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中日・立浪和義監督

ガラッと変わったお昼の光景


 逆襲へのキーワードは、お昼寝OKの「モ~モ~タイム」と「野獣トレ」。

 就任イヤーを最下位で終えた中日・立浪和義監督は、ナゴヤ球場で秋季キャンプを送る。ランチタイムの在り方を見直し、筋力トレーニングの効果アップを狙う。ポストシーズンの裏で、竜戦士がキバを研ぐ。




 10月10日にスタートした秋季練習は午前と午後の部に分かれる。

 立浪政権以前、これまで球団の慣例は空き時間を見つけておにぎりをほおばったり、高カロリーのゼリーを吸い込んだりといった補食がメイン。

 グラウンドの空き時間を少なくするように、投手と野手が入れ替わりながらグラウンドを駆けずり回る。ランチタイムは設けられても30~40分ほどだっただろうか。


 そんな光景がガラッと変わった。

 ランチタイムは約1時間確保される。サッカー界では3~4時間空くのはザラ。プールに入り、体をリラックスさせて食事を取り、部屋でゆっくりする。そこからもう一度、体を起こす。

 秋季練習を前に、立浪監督はトレーニングコーチとナインの胃袋を管理する栄養士と話し合っていた。

 「消化しきれないまま動くのはよくないですよね。トレーニングコーチと相談して決めました。食事も栄養士の方がいます。量については、食べられる人は食べるし、控えめにする人は控えめに。その辺は個人で判断してもらっています」

 指揮官は自身の現役時代を含めて「一番長い」というランチタイムの意図を説明した。


 食べて消化するには、胃などの内臓に大量の血液が必要となる。すぐに動けば、血液は筋肉に回る。休まなければ集中力を欠き、ケガのリスクを負うことになる。それを防ぎたかった。  

 食後の過ごし方も自由。「食べるのは5分、10分で終わる。ちょっと仮眠とってもいいし、その方がまた頑張れますから」。

 食べてすぐ寝たり、横になったりすると“牛になる”と言われたのは、古くからのしつけの一環。ただ、栄養学としてはどうなのか。慣例を再考して「モ~モ~タイム」を決めた。


「コモドドラゴン」の動きで体幹強化


 午前に体力強化メニューを、午後の一部で技術練習に取り組むのも「秋季練習だから」という。

 ナゴヤ球場に隣接する中日屋内練習場では、竜戦士が四つんばいの姿勢から手足を動かして前進した。

 通称「スパイダーウォーク」。スパイダーを意味するクモと同様、地上で極めて危険な生物と言われるオオトカゲ「コモドドラゴン」の動きとしても知られる。

 コモドドラゴンは世界最強のトカゲ。インドネシアのサバンナなどに生息する爬虫類で、大きい個体は体長2メートル、重さ100キロ超となる。肉食でどう猛。獲物にいったん噛みついたら血液の凝固を防ぐ毒を出し、失血死へと追い込む。

 5メートル、10メートル……。両手両足で体を支え、前へ進むコモドドドラゴンの動き。肩甲骨への意識を高め、可動域を広げてケガを防ぐ効果も期待できる。塚本ストレングス&コンディショニング担当は「体幹強化と、手足を連動させる機能向上のためです」と説明する。


 チームは秋季練習を行い、来月11月からは沖縄での秋季キャンプへ移行する。

 立浪監督は「走ることからしっかりやろうと思って。1年前は実技中心であまりランニングもできなかった。まず、徹底して体を鍛えるということです」と説明した。

 沖縄では体力強化に加え、技術練習の時間も多く取り入れられる。

 クライマックスシリーズから最も遠ざかっているチームこそ、中日。2012年を最後に、10年間にわたり早すぎるオフを過ごしてきた。

 もっと長く戦い、もっと強く勝利の喜びをかみしめたい。モグモグ食べていったん休眠し、また激しく動き始める。立浪監督が強くたくましい竜戦士の集団をつくりあげる。


文=川本光憲(中日スポーツ・ドラゴンズ担当)

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