ヤクルトへの移籍が決まったオリックスの育成・遠藤成内野手が、捲土重来を誓った。26日正午過ぎの発表を受け、球団を通じて「戦力外になった自分を拾っていただき、野球ができる環境を整えていただいたバファローズに、本当に感謝しています。ただ、1軍の戦力として貢献できなかったことを申し訳なく思っています。スワローズにはチャンスをいただいたので、ありがたい気持ちでいっぱいです。最後のチャンスだと受け止めて、自分の最高のパフォーマンスを発揮して、必ず1軍の戦力になりたいと思います」とコメントした。
遠藤は、秋田出身。東海大相模高から2019年ドラフト4位で阪神に入団。俊足と内野のユーティリティプレーヤーとして2軍で活躍し、2年目のファーム日本選手権ではMVPに輝いた。2024年は2軍戦で126試合に出場し、打率.262、出塁率1位(.394)、盗塁2位(30)で最高出塁率のタイトルを獲得したが、1軍の舞台に立てないまま、オフに戦力外通告を受け育成契約でオリックスに移籍した。
昨季は、出場機会を増やすため外野にも挑戦。76試合に出場し打率.282、出塁率.410、長打率.381、OPS.791と、プロ6年目でキャリアハイを達成。最高打率は.328に達したが、「パワーピッチャーが必要」というチーム事情もあり支配下昇格は叶わなかった。
秋季キャンプには、育成選手としてただ1人、参加を許されるほど期待を寄せられ迎えた移籍2年目は、下半身のコンディション不良で3月中旬から5月初めまで戦列を離脱したが、復帰後は内外野を守って支配下入りを目指した。「いろんなところを守れるのが僕の強み。(登録期限の7月末まで)あと、3か月ある」と意欲的に取り組んだ。
心掛けていることがある。「1打席1打席、打席を楽しみながら、相手ピッチャー、キャッチャーと対戦していきたいと思います。こんな体験ができるのは当たり前じゃないんで、それを楽しむ。プロの世界で、他の人には経験できないことをやっているのですから。自分のフォームとかを気にせず、相手との対戦を楽しむだけですね」
今季は34試合で8盗塁。ヤクルトからは内外野を守れる器用さと、足も評価されたのだろう。支配下への期待も高まる。「結果を出そうとせず、野球ができる幸せを感じてやっていきます」。戦力として請われた喜びを胸に、自然体で臨む。
取材・文=北野正樹