首位阪神がDeNAに連敗し、2位巨人とのゲーム差は2.5まで縮まった。今季のDeNA戦はこれで10勝10敗。連敗によって、対戦成績は五分に戻った。
そして阪神は9月8日から広島との3連戦を迎える。こちらも今季は9勝8敗1分とほぼ五分だ。優勝争いの構図を考えれば、DeNAと広島。この2球団との戦い方は、ここからさらに重みを増してくる。
阪神は今季この両球団に対して19勝18敗1分。貯金は、わずか1にとどまる。
一方、追う巨人は対照的だ。直近の広島3連戦を全勝し、今季の広島戦は14勝6敗。さらにDeNAにも13勝8敗と勝ち越しており、2球団を合わせれば27勝14敗、貯金は13に膨らむ。
巨人は今季の阪神との直接対決では7勝16敗と、実に9つの借金を抱えている。それでも2.5ゲーム差で食いついているのだから、広島とDeNAから積み上げた白星の重みは小さくない。
しかも、これは過去の対戦成績を眺めて終わる話ではない。阪神は残り21試合のうち12試合、巨人も19試合中9試合が広島、DeNAとの対戦。両軍とも残り試合の半数前後を、この2球団とのカードが占めている。
そこで少し乱暴ではあるが、今季の“相性”がこの先も続いた場合を計算してみたい。阪神は中日に14勝8敗、ヤクルトに14勝7敗。巨人は中日に11勝9敗、ヤクルトに12勝10敗で、広島、DeNAを含む4球団との今季の対戦勝率を残り試合にそのまま当てはめる。
すると阪神は巨人戦を除く残り19試合で約10.8勝、巨人は阪神戦を除く17試合で約10.4勝となる。もちろん、巨人が逆転を狙うなら、残る直接対決2試合が重要なのは言うまでもない。そして、もしこの2試合を巨人が取り切るとすれば、最終勝利数は阪神が約79.8勝、巨人が約79.4勝。ほとんど差がなくなる。
さらに現在の引き分け数は阪神が1、巨人が2。期待値をそのまま勝率に直せば阪神は約.562、巨人は約.563となり、わずかながら巨人が上回る計算になるのだ。もちろん勝利数に小数点がつく時点で、これは将来を予言するものではなく、あくまでもシミュレーションだ。
先発ローテーションも選手の状態も変わるし、各球団を相手に今後も同じペースで勝てる保証はない。何より現時点で首位に立ち、直接対決でも大きく勝ち越している阪神が有利なのは間違いないだろう。
それでも、広島、DeNAを相手にここまで表れてきた“差”が、残り日程でも続くなら話は少し変わってくる。
先週末の巨人3連勝と阪神2連敗が単なる一週末の明暗で終わるのか、それとも終盤戦の流れを変えるきっかけになるのか。答えは意外と早く見えてくるかもしれない。
文=八木遊(やぎ・ゆう)