楽天・辰己涼介 (C)Kyodo News

◆ 白球つれづれ2025・第5回

 楽天の沖縄キャンプが例年以上に注目を集めている。

 主役はドラフト1位で入団した宗山塁選手だ。

「20年に1人の逸材」と称される遊撃手には、ドラフトで5球団が競合、楽天が黄金ルーキーを引き当てた。

 走攻守三拍子揃った宗山はキャンプ初日から華麗なフィールディングで、ファンだけでなく、報道陣や選手たちの目も釘づけにしている。

 球団の期待の大きさは、球場外に設営された宗山だけの特設グッズ売り場にも表れている。大エース・田中将大の退団もあってスター不在の地味なチームになりかねないところだが、スーパールーキーの存在は、こうした面でも起爆剤となりそうだ。

 チームには、もう一人話題を集めている選手がいる。辰己涼介である。

 昨季は打率.294でリーグ2位。158安打で最多安打のタイトルも獲得した。加えてシーズン最多刺殺397は、1948年に青田昇(巨人)の持つ同記録を76年ぶりに塗り替える快挙だ。打って良し、守って良しの活躍でベストナインにゴールドグラブ賞を獲得。昨年秋に行われた国際試合「プレミア12」で侍ジャパンにも選出されている。

 そんなプレー以上に目立っているのが、奇想天外と言ってもいい言動だ。

 年末に行われた「NPBアワード」表彰式では侍の甲冑をまとった扮装で現れれば、ゴールドグラブ賞には全身金ピカで登場して度肝を抜く。

 さらに先月24日に行われた契約更改後の会見では、大谷翔平ばりの投打二刀流転向を宣言。求められた色紙には「25勝0敗」と2013年に田中将大が打ち立てた24勝無敗の金字塔のさらに上を行く数字を書いている

 この二刀流宣言は、沖縄・金武町のキャンプまで持ち越している。

 2日、三木肇監督は「100%野手でやってもらう」と改めて、二刀流起用を否定したが、これくらいで諦めないのが辰己と言う男。

「今シーズンのどこかでは、絶対投げると僕自身は決めている。どんな手を使ってもマウンドに登ってやろうと思う」と語ると、今度は新たな目標を「トリプルスリーと1登板0失点」と軌道修正しながらも、投手・辰己への執念?をのぞかせた。

 本人曰く「平均145キロでマックスは150キロ超え」とスピードボールを操り、カットボールやシンカー、チェンジアップなど多彩な変化球もある。これが本当なら、希望する1イニング、試合展開次第では実現してもおかしくはない。メジャーでは大敗が決定的な場面で、野手がマウンドに上がるのは日常茶飯事だ。

 では何故、辰己の二刀流計画を指揮官は即刻、拒否したのか?

 そこには、ある懸念を指摘する球団関係者がいる。辰己の奇想天外な言動を巡って親子断絶の家庭問題に発展しているからだ。

 昨年11月に配信された『デイリー新潮』には、辰己と父・浩三氏の確執が詳しく報じられている。

 各表彰式の奇抜な服装については「自分さえ目立てばいいものではない。他人の目にどう映るか考えろ。情けない限りです」と浩三氏は苦言を呈す。さらに「プレミア12」の決勝前の声掛けで「未来から来ました。優勝しています。おめでとう」と相手チームへの敬意に欠ける発言でファンからも批判を浴びると「日本を代表して試合に臨んでいる。なぜ大人になってわからんのか?思慮が浅いし、幼稚過ぎる」とばっさり。父は親子断絶の一因に23年に結婚したセリーナ夫人の存在まで上げている。

 辰己のこれまでの過激な言動には、ファンの中でも賛否が分かれている。球団内でも物議を醸していると聞く。監督としては、投手の立場を考えると「二刀流宣言」で、これ以上チームに波風を立てたくない思いもあるだろう。

 常に話題を提供して耳目を集めるのが辰己流の強みなら、全国区スターの少ないチームにとってプラス面もある。一方で過激すぎる言動は、時として反発も招きやすい。

 投打二刀流に端を発した“辰己騒動”の第2ラウンドはどんな決着を見るのか? キャンプからオープン戦。日本一目立つ男の動向からまだまだ目が離せない。

文=荒川和夫(あらかわ・かずお)

【荒川和夫・プロフィール】
1975年スポーツニッポン新聞社入社。野球担当として巨人、西武、ロッテ、横浜大洋(現DeNA)等を歴任。その後運動部長、編集局長、広告局長等を経て現在はスポーツライターとして活動中

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この記事を書いたのは

荒川和夫

1975年スポーツニッポン新聞社入社。野球担当として巨人、西武、ロッテ、横浜大洋(現DeNA)等を歴任。その後運動部長、編集局長、広告局長等を経て現在はスポーツライターとして活動中

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