初出場で3安打
侍ジャパンの藤原恭大(ロッテ)が18日、『カーネクストアジアプロ野球チャンピオンシップ2023』のオーストラリア戦に『1番・左翼』でスタメン出場し、3安打2四球2打点の活躍で勝利に貢献した。
藤原は10日に行われた巨人との練習試合では『1番・左翼』で出場し3安打放ったが、16日から始まった『アジアプロ野球チャンピオンシップ』では2試合出場がなかった。今大会初出場・初スタメンとなった藤原は、「しっかり準備してきたのでやってやるぞという気持ちで臨みました」と2試合出場できなかった悔しさを試合で晴らした。
初回の第1打席、内野安打で出塁すると、小園海斗のセンター前の安打で先制のホームを踏む。4回の第3打席に四球を選び、先頭で迎えた4-0の6回の第4打席は3ボール2ストライクから6球目をセンターへ弾き返した。続く5-0の7回二死満塁の第5打席は、1ストライクからの2球目をライトに引っ張る2点適時打。8回の第6打席にも四球を選び、3回の第2打席以外は全ての打席で出塁した。
10月から好調を維持
藤原はプロ5年目の今季シーズン自己最多の103試合に出場したが、打率.238、3本塁打、21打点だった。開幕直後に一時リーグトップの打率、安打をマークした時期もあったが、今季も好不調の波が大きく、シーズン通して安定した活躍ができなかった。
9月にはヒッチしたフォームなど色々なフォームで打ち試行錯誤していたが、10月2日の西武戦からバットを変更。「いろんな人のバットを10本くらい使って石川さんのバットが1番良かった。石川さんのバットを自分の形にしてうまくハマりました」と、チームメイトの石川慎吾のバットをモデルに現在は85センチ、880グラムの白木のバットを使用するようになった。そこから再び当たりが戻ってきた。
10月6日のオリックス戦では2本の適時打を含む3安打2打点と、CSを前に藤原は「状態としては非常に良い」と手応えを掴みつつあった。クライマックス・シリーズでもオリックスとのCSファイナルステージ第4戦、0-3の8回無死走者なしの第3打席、セットアッパー・山﨑颯一郎が2ボール1ストライクから投じた4球目の153キロストレートをライトスタンドに放り込んだ。
11月1日の取材で藤原は「バッティングは自分の感覚というか、打球も最近上がってきて、今シーズンで今一番いいかなという状態。来年につながる練習、そういうのをしていければ来年もっと打てるのかなと思います」と、最高の状態で侍ジャパンの合宿に合流した。ジャパン合流後、冒頭にも述べたように巨人との練習試合、オーストラリア戦で共に猛打賞と好調を維持。
19日には行われる韓国との決勝戦でも、バットで活躍してほしい。そして、良い形でシーズンオフに突入したいところだ。
取材・文=岩下雄太