ロッテ・黒木知宏投手コーチ(撮影=岩下雄太)

 「2.79」

 ロッテは現在リーグ2位の救援防御率を誇る。吉井理人前監督時代、リリーフ陣は基本的に3連投、1週間に4登板以上がなく、登板管理を行なってきた。吉井前監督が指揮を執った23年からの3年間で3連投した投手は、23年はCSで澤村拓一がソフトバンクとのクライマックスシリーズファーストステージで3連投したのみで、同シーズンは3連投した投手はなし。翌24年は益田直也が1度、昨季は3連投した投手はいなかった。

 1週間に4登板以上した投手は、23年は坂本光士郎が2度、益田直也と東條大樹が1度あったが、24年は1週間に4登板した投手はおらず、昨季は横山陸人のみだった。勝ちパターンも決まった形を作らず、相手チームの打順や選手の状態を見て、複数の勝ちパターンで逃げ切ることが多かった。

 サブロー新監督が就任した今季、ここまで41試合を戦って、1週間に4登板以上した投手はいないが、横山が5月14日(木)の日本ハム戦〜16日(土)のオリックス戦にかけて3連投した。

 黒木知宏コーチに都城春季キャンプの2月6日にリリーフの登板管理について質問したところ、「基本的には選手の状況を見ながらですよね。勝負をかけなきゃいけないということであれば、可能性はゼロではないと思います。そういうこともあり得るよというところで、選手には心身ともに負荷がかかるよと伝えて、その思いで去年の秋から、自主トレ、そして春のキャンプとやってきています。と言いながらも、登板過多になるような起用をするわけではないので、選手の状況を見ながらやっていくという感じです」と話していた。

 それを踏まえ、横山が3連投となったのは“状況を見ながら可能性がある”と話していたことが関係していたのか訊くと、黒木コーチは5月17日の取材で「状況によってやったということです」と教えてくれた。

 横山の3連投があったとはいえ、横山が4月15日(水)の日本ハム戦、16日(木)の日本ハム戦で連投となった翌17日(金)の楽天戦はベンチ外、勝ち試合の8回で投げることの多い鈴木昭汰も4月9日(木)のオリックス戦、10日(金)の西武戦で連投した翌11日(土)の西武戦はベンチ外、4月3日(金)のソフトバンク戦、5日(日)のソフトバンク戦、1日休みを挟んで7日(火)のオリックス戦で登板した澤田圭佑は8日(水)のオリックス戦はベンチ外になっている。

 横山は3連投したとはいえ、今季も基本的に3連投なし、1週間に4登板以上なしのイメージなのだろうかーー。

 「去年までの制約、選手たちが思っているイメージの登板というのがありますが、一応そこは全部消しています。選手にはそういう話をしていますが、かといって登板過多にならないように気をつけていますし、常にコンディション、トレーナーを含め、僕らも選手たちをみて、“いけるのか”、“いけないのか”、個人的に話をしながら、体の状態をどうなのか確認しながらの中で、登板を決めているというのがあります。今のところ制限、制約は基本的に選手たちにはかけていない状況ではあります」(黒木コーチ)

 選手たちにも話を聞いてみると、澤田圭佑は「(疲労は)全然ないです!試合数をいっぱい投げたいと思っています」と意気込み、鈴木昭汰は「ずっと8回をやっているので、準備しやすいポジション。任されたイニングをしっかり頑張るのもそうですけど、大事なイニングなので8回は。そこはしっかり頭に入れて準備しています」と覚悟を持って腕を振る。

 横山は、4月15日の日本ハム戦で今季初のイニング跨ぎをし1回1/3を無失点、翌16日の日本ハム戦で5-3の9回に登板しセーブ、19日の楽天戦で8-5の9回に無死満塁で1点も入らなかった中で、その裏登板し、攻撃時間が長かったことに加え、1点も入らず、楽天に流れが傾きかけている中、しっかりとセーブを挙げるなど4月14日の週はどのマウンドもハードな場面だったが、4月21日の取材で「今のところ特に問題なく、試合に投げられていますし、体の状態も全然問題ないので、これからしっかりケアとかに気を遣って1年間シーズン通してやっていければなと思います」と話している。

◆ ベンチ入りの人数

 リリーフのベンチ入りは開幕直後は9人ベンチ入りしていたが、廣池康志郎が先発に配置転換になって以降はベンチ入りのリリーフが8人という日もある。そこは野手との兼ね合いになっているのだろうかーー。

 黒木コーチは「それはチームの戦略の中でやっていることなので」と前置きをした上で、「ピッチャー本意でいうと(ベンチ入りの)数は欲しいというのはありますが、チーム全体のことを考えたら、8人体制にならなければいけないというところです」と明かした。

 勝利の命運を握るリリーフ陣。この先リリーフ陣に期待することについて黒木コーチは「今の状態を見ていると、調子が良いといいますか、好調を維持している。コンディションの維持、パフォーマンスが落ちないように運用していくことを考えながら、やっていきたいと思っています」と話した。開幕から安定した投球を見せていたサム・ロングが先発に配置転換になったが、故障で出遅れていた中森俊介が一軍復帰し、開幕二軍スタートだった小野郁も昇格してから力強いストレートを投げ込んでいる。質量ともに揃ってきた。僅差をモノにし1つでも多く白星を重ねたい。そのためには、リリーフ陣の働きが重要になってくる。

取材・文=岩下雄太

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この記事を書いたのは

岩下雄太

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